過去ログ - エルフ「譚奇フルエ、代時正大…?」
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35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/10(土) 12:06:26.55 ID:6CGF8xyJ0


そんな男の、彼なりの優しさを知ってか知らずか

エルフ「…ふっ!」

男「痛っ!?」

エルフは、目の前の背中を蹴って飛び上がった。


男「…なんだよ、ったく」

エルフ「うるさい、まったく、お前さんの下手な文句を近くでは聞くのは堪え難いのだ…」

男「そうか、結構考えて言葉を選んだつもりだったんだがな…」


体もまだ痛むというのに、エルフは無理をして男の目の前までまわってきた。

エルフ「何でも見透かしたつもりかもしれんが、文句が下手すぎる、あれだけ本を読んだかいもないな…うん」

男「…はいはい、そうか…で?」

エルフ「…で?」


男「どうするんだ?帰るか?」

エルフ「ぐっ…」

皮肉をきかせても、なお調子の変わらない男に、エルフはたじろぎ

やがてはまるで観念したように、大仰に首を振った。


エルフ「……仕方ない、あんなボロ屋だが…この私を、住まわせてやろうではないか」

男「ボロ屋と言うな、あんな家でも役に立たんのなら今度は追い出すからな」


エルフ「…ふ、出来もせんことを、そう大口叩くものではないぞ?」

男「その気になれば、こっちは容赦なしだ覚えておけ」


そんな口喧嘩をしながら、時計の針がてっぺんを回る頃、
二人はようやく揃って、帰路に着くのでした。




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