15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/09(金) 20:23:34.29 ID:OHJpcaUT0
「ごめんなさい……明日の夜までに入稿しなくちゃいけなくて……」
……今日来たのは失敗だったな。
「いや、僕等こそ出直そうか? 何か物凄く申し訳ないんだが……」
「ううん、せっかく暦さんと雪歩ちゃんがプライベートで来てくれたんだから」
お茶淹れるからそちらの部屋で待っててください、と応接室らしき部屋に通された。
「す、すごいですね……」
「ああ……僕は今日、漫画家への認識を改めたよ」
それがプラスになるのかはともかく、だ。
凄いな漫画家……あの気迫なら戦場でも通用するんじゃないのか?
「お待たせしました……」
千石がインスタントコーヒーを三つ持ってやって来る。
「んんー……!」
椅子に座り、伸びをする千石。
「なあ千石、本当に良かったのか? あの様子だと僕らがこのまま生贄になってもおかしくない気がしてきたんだが……」
全員が尋常ではない目付きをしていた。
あれは一種のトランス状態だろう。
今から部族の祭のように捕えられて火炙りにされても納得出来てしまう程に。
「ふふっ、相変わらず暦さんは面白いね。大丈夫だよ、いつものことだから」
あれがいつものことなのか……。
すげえな漫画家。
漫画で一山当てて印税生活、なんて考えていた中学生時代の僕を殴らなければなるまい。
漫画家の人に失礼だ。
まあ、千石が大丈夫と言うならお言葉に甘えさせて頂こう。
お茶まで出してもらって帰る、というのも失礼にあたる。
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