34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/09(金) 21:03:38.59 ID:OHJpcaUT0
「プロデューサーさん!」
茶坊主の役目も御免となり戻ると、いつの間にか天海と如月のコンビがいた。
紙袋を持っている所を見ると、あれが先程音無さんが言っていたお手製のお菓子なのだろう。
描写する機会がなかったので忘れそうになっていたが、天海の手作り菓子はかなりのものだ。
アイドルな上女子高生の手作り、という付加価値が加味されているところを差し引いてもいい腕をしていると思う。
「今日のおやつはドーナツですよドーナツ!」
「まじでか! 褒めて遣わすぞ、ドーナツ娘よ」
呼んでもいないのに忍が出てくる。
昔ひたぎがドーナツを作ってくれたが、あれは結局忍と取り合いになって味はあんまり覚えていないしな……。
「沢山あるから大丈夫よ、忍ちゃん」
僕の分までドーナツを貪り喰らう忍を後目に、ふと天海との邂逅を思い出した。
そう言えば、あんな素っ頓狂な出来事からここに就職することになるなんて、人の縁とは恐ろしいものだ。
何が起こるかわからない。
だからこそ、人生は面白いのかも知れない。
けれど。
これ以上は。
「……天海」
「はい?」
天真爛漫な笑顔を浮かべる天海。
僕はお前のその笑顔に、今まで何度元気付けられてきたかわからない。
転んだりドジだったりするけれど、お前は、その点でアイドルの中のアイドルだよ。
「もう転ぶなよ」
「わ、わたしそこまで転んでませんっ!」
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