9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/09(金) 20:08:30.15 ID:OHJpcaUT0
002
「いつつ……まったく、手加減ってものを知らないのか菊地は……」
「あれはさすがにプロデューサーが悪いと思いますけど……」
結局あの後、菊地の真天地覇煌拳を喰らって数分気絶していたらしい。
一撃必殺を躊躇なく僕に叩き込むようになってきたのは嬉しいやら悲しいやらで複雑な気分だった。
そして一人残った萩原が献身的にも手当をしてくれた。
地獄に仏だ……。
「ああそうだ、萩原にオファーが入ってたんだけど聞くの忘れてた」
「オファーですか?」
「ああ、漫画原作の実写映画の主人公役なんだけど……社長にも話したが、やるかどうかは萩原が決めていいってさ」
正直言ってアイドルと言うよりは女優の仕事だ。売名としての側面もあり確実にプラスではあるのだが、女優ともなると萩原も初めての仕事だろうし、意志を尊重しよう、ということになったのだ。
「なんてマンガですか?」
「ああそうだ、全巻もらってたんだ……っと、これだ。あっちから是非とも萩原を、って熱意的に頼まれてな」
鞄から一冊だけ持ってきた漫画を取り出す。
僕は漫画はほとんど読まないし、表紙から少女漫画だ、というくらいしかわからない。
「っ…………!」
萩原がそれを受け取るなり伏しがちの目を大きくして震えていた。
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