過去ログ - まどか「わたしはインキュベーター
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47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/27(火) 23:10:37.52 ID:v3O96jUO0
まどか(その魔法少女は、女の子―――ほむらちゃんにとって、あこがれだった)
まどか(自分のことを肯定してくれた、強くて、優しくて、希望をもたらす魔法少女)
まどか(けれど、その少女は死んでしまった)
まどか(見滝原に訪れた最悪の魔女、災厄の魔女、ワルプルギスの夜に立ち向かい、敗れて)
まどか(すべてを失ったほむらちゃんは願った。彼女との出会いをやり直したいと。彼女を守れる自分になりたいと)
まどか(片方の願いは叶った。出会いをやり直す魔法、時間遡行を手に入れたことで)
まどか(けれど、もう片方の願い―――彼女を守ることはどうしても出来なかった)
まどか(何度も、何度も、出会いを繰り返しても)
まどか(ある時はワルプルギスの夜に敗れ)
まどか(またある時は、戦いの中で知った魔法少女の運命に翻弄され)
まどか(そしてまたある時は、その少女がワルプルギスの夜を超える、すべてを滅ぼす魔女になると言う最悪の結末を迎えて)
まどか(出会いを繰り返すうちに、ほむらちゃんは本当のことを誰にも言えなくなってた。本当のことを話しても、誰もそれを信じてくれないし、受け止められないから。そして、出会いを繰り返すたびに、彼女との『時間』はどんどん離れて行ったから)
まどか(ほむらちゃんは「もう誰にも頼らないと決意した」と言ったけれど、そう語る顔はどこか寂しげで……)
まどか(挙句の果てに、出会いの繰り返しは、彼女の背負う魔法少女―――魔女としての資質を増大させていることが分かった)
ほむら「これが全てよ」
まどか(すごいお話だ。でも、魔法の力なら不思議なことじゃない。それにわたしの見た夢……)
まどか「ねぇ、ほむらちゃん」
ほむら「何?」
まどか「多分、なんだけど。こんなこと言ったら、自意識過剰って怒られるかもしれないんだけど……」
まどか「ほむらちゃんが守りたい子、最後に残った道しるべってもしかして……」
まどか「わた、し……?」
ほむら「……(コクリ)」
まどか「じゃあ、ほむらちゃんはわたしのせいで!?」
ほむら「まどかのせいなんかじゃない!!」
まどか「でも……!」
ほむら「これは全部私の責任!私の勝手な願いで、まどかを何度も死なせて!挙句の果てにとんでも無い因果まで背負わせて!!!(ジワ…)」
ほむら「迷惑だよね?気持ち悪いよね?あなたの知らない所で、勝手にそんなことして。だって、あなたにとって私は、会って一カ月の転校生なんだもの……(ポロポロ)」
まどか「そんなこと全然、思って無いよ。だって最初から、ほむらちゃんが悪い子だなんて思って無かったから……」
まどか「初めて会った時だって、わたしを心配して、忠告しに来てくれて」
まどか「さやかちゃんの時も、わたしのワガママに付き合ってくれて」
まどか「『悪い』と思ってることがあるとすれば、もっと早くにこうしてちゃんとお話しようとしてなかったこと。こんなに『わたし』のことを想ってくれる子がいるって知らずにいたってこと」
ほむら「まどか……ありがとう……」
まどか「ねぇ、ほむらちゃん。もっと教えて欲しいな。今までほむらちゃんが会ってきた時間の、わたしのこと。それに、みんなのこと」
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