3: ◆AzQd5RQbFxWA
2014/05/27(火) 17:02:28.15 ID:2jYFvZQ+0
やがて時はたち、二人は美しい女性へと成長しました。しかし、やはり愛されもてはやされるのはあの子だけ。
しだいに彼女は、あの子がいなければいいのに、と思うようになりました。
あの子がいなければ、彼女が世界で一番美しい女性になるのです。
あの子がいなければ、世界中の人々の愛は、彼女の方へ向くのです。
「あの子さえいなければ……」
「憎いか」
何かがささやきました。彼女はびっくりして振り返りました。しかし、誰もいません。彼女はいぶかしげに首を傾げました。
「憎いか」
また、声が聞こえました。よく見てみると、それは彼女の影でした。ささやきかけていたのは彼女の影だったのです。
「なんなの! いったい、なんなの!」
「俺は、悪魔さ。」
影がくつりと嗤いました。
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