過去ログ - 実験動物は生を望む夢を見るか? とあるミサカの追憶夢想
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2014/05/27(火) 22:27:24.44 ID:7gESCjNj0
しかし全ては無意味です、無駄です、不毛であり、無益です。そこに答えを求める価値など存在しません。
どんなに嘆こうが、叫ぼうが、太陽が昇れば月が沈むように、また月が昇れば太陽が沈むように、それは変えようの無い運命なのです。
以下略
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2014/05/27(火) 22:30:00.36 ID:7gESCjNj0
何故ですか。
どうしてですか。
以下略
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2014/05/27(火) 22:32:09.49 ID:7gESCjNj0
それはミサカにとって――いえ、妹達【シスターズ】にとって、それだけは特別な記憶であったとミサカは信じています。
夏の日差しを受け輝き、仄かな風と共にたなびく、赤みがかった、糸のように細く滑らかな茶髪。
以下略
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2014/05/27(火) 22:33:36.57 ID:7gESCjNj0
何故でしょう、あなたの存在を胸に浮かべていただけで、微かに胸の奥がくすぐったくなっていたこの身体に。
今、あなたと言葉を交わすたびに、頬は緩み、あなたの笑い声を聞くだけで、胸の奥には温かな光が差し込んでくる。
以下略
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2014/05/27(火) 22:34:16.99 ID:7gESCjNj0
『彼女』もそう思っていたのでょう。
少女趣味を通り越し、幼児趣味と言えるような、カエルのバッジ。
以下略
18
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2014/05/27(火) 22:35:23.84 ID:7gESCjNj0
月が昇れば太陽が沈むように――実験は始まります。
そして、『彼女』はそれを受け入れます。泣くこともせず、叫ぶこともせず。ただ『お姉様』に別れを告げて。
以下略
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2014/05/27(火) 22:36:25.52 ID:7gESCjNj0
けれど――『彼女』は違いました。
足を千切られ、身体を痛めつけられ、すでに『死』への運命は誰の目から見ても抗えないものであると理解出来た筈の、『彼女』の、最後の行動。
以下略
20
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2014/05/27(火) 22:37:48.17 ID:7gESCjNj0
お姉様のくれたバッジに手が届いた時、そしてそれを胸に抱きしめ瞳を瞑ったあの瞬間――彼女の心にあったのは限りなく満たされた気持ちでした。
その気持ちが、紛れも無くお姉様への愛だと理解した時、そして、次の瞬間、『彼女』の身体が直視出来ない程に潰され――『死んだ』時、ミサカの胸には巨大な穴が空いたようでした。
以下略
21
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2014/05/27(火) 22:38:55.17 ID:7gESCjNj0
『死』とはこれほどまでに悲しく、酷い者なのだと。
ただの一度も言葉を交えたことの無い、20000居る妹達の中での一人と一人。しかしその瞬間、ミサカにとって、それは最愛の親友を失くしたかのように、胸を抉られる想いだったのです。
以下略
22
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
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2014/05/27(火) 22:40:50.11 ID:7gESCjNj0
今回はここまでです。
基本的には19090号視点で話を進ませて行きます。
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(SSL)
[saga]
2014/05/27(火) 22:45:50.56 ID:7gESCjNj0
注記として、布束さんから感情データがインストールされたのは美琴が実験を目撃した後の話ですが、19090号はそれを刻まれた記憶の中で追憶しているものと受け取って下さい。分かりにくくて申し訳ないです。
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