過去ログ - 絵里「希と付き合うことになったけど、やだもうお家かえる」
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2014/05/29(木) 20:00:55.14 ID:d9oKBQfV0
次の日、希は学校を休んだ。担任なら何か知っているかと思い聞いてみたが、家庭の事情の一点張りだった。
放課後、希の姿を探して、私はふらふらと部室に向かった。
「……あ、えりち」
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2014/05/29(木) 20:16:35.38 ID:d9oKBQfV0
「……希?」
これは、自分の代わりだとでも言うのだろうか。
「他のみんなには説明してきた……ウチの母親、ちょっと病気でな。父親も仕事忙しいし……叔父がたまに面倒見るの手伝ってくれてるんやけど、やっぱり身内がするべきことやんか……こればっかりは」
以下略
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2014/05/29(木) 20:30:41.14 ID:d9oKBQfV0
「えりち……ありがと。付き合ってくれてほんまにありがと。短い間やったけど、楽しかった……」
「希、あなた何を言ってるの?」
「でもな、やっぱりえりちに私はもったいない。もっとええ人たくさんおる」
以下略
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2014/05/29(木) 20:34:10.34 ID:hLfUyn5To
タイトルでギャグかと思ったらシリアスだったでござる
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2014/05/29(木) 20:47:48.65 ID:d9oKBQfV0
希は、私から離れると、窓の外に視線を逸らした。
それから、彼女はぽつりぽつりと語り始める。
引っ越しばかりで、母親も頼れる人を作れず育児に疲れてしまったこと。
心身症を患い始めたのは、希が小学生の時だった。
以下略
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2014/05/29(木) 21:11:02.59 ID:d9oKBQfV0
屋上への階段を登る。扉の前で、穂乃果達が待っていた。
「みんな……」
彼らは納得したわけではなかったのだと、絵里は思った。
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2014/05/29(木) 21:22:21.17 ID:d9oKBQfV0
「ですが、穂乃果……希をどうやって説得するんですか……」
海未の言うことはもっともだった。彼女の気持ちを変えたとして、彼女を取り巻く状況を改善することはできない。
「そうだよね……何も考えてないけど、何か考えるから!」
以下略
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2014/05/29(木) 21:34:10.86 ID:d9oKBQfV0
「いいね、それ。なんでもいいから思いついたら、みんな言ってって」
穂乃果はそう言って私を見た。
「たぶんだけど……希ちゃんの気持ちを変えるのは、たぶん絵里ちゃんにしかできない……。だから、私たちは絵里ちゃんが絶対に諦めないように頑張るよ!」
以下略
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2014/05/29(木) 22:09:31.44 ID:d9oKBQfV0
挫けそうになっていた。彼らがいなければ挫けていた。
私は伏せていた顔を上げ、目の前にいる理事長を見据えた。
「…東条希さんの件は、担任の先生から聞いているわ。学校に来れない日も、あるかもしれないと」
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2014/05/29(木) 22:27:13.97 ID:d9oKBQfV0
次の日――
ことりが転がるように部室に入って来た。その場にいた私と海未は何事かと首を傾げる。
以下略
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