過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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846:黒猫 ◆7XSzFA40w.[saga]
2015/05/07(木) 17:32:40.52 ID:K1/j9s740

昴「比企谷もああいってくれているし、それでいいんじゃないかな?」

夕「そうね・・・、ごめんなさい。今はその言葉に甘えさせてもらうわ」

八幡「はい、遠慮せずにそうしてください」


俺は夕さんの顔から堅さが抜けていくのを見て、ほっと一息つく。

それは自分から話をふった雪乃も同じようで、俺以上にほっとしているようであった。

しかし・・・雪乃の何気ない一言が核心に迫ってしまう。


雪乃「私の方こそすみませんでした。プレッシャーを与えるような発言をしてしまって」

夕「元々は私が問題は二つあるなんて言ったのですから、

  一つ目の問題しか説明しなければ、二つ目が気になるのは当然の事ですよ」


夕さんは照れながらも雪乃に謝罪の言葉を返す。

柔らかな笑みを纏ったその姿は、どうやら立ち直れたらしい、


雪乃「いえ、配慮が足りなかったのは私の方です。

   本来ならば歓迎の意もこめて明日のお弁当を私が作ることができれば

   よかったのですが、あいにく姉が当番なんですよ。

   でも、姉は私以上に料理が得意なので、きっと夕さん達も満足すると思います。

   そうね、夕さん達のお弁当当番どうしようかしら?

   姉さんが月曜日と金曜日を兼務していて一人だけ二日も当番なのだから、

   姉さんが当番の日を夕さんに担当してもらおうかしら?

   あっ、すみません。もしかしたら昴君からはお聞きになっていらっしゃるかも

   しれませんが、私たちはお弁当を作ってくる担当日を決めて

   お弁当を用意しているんです。

   もしよろしければ、夕さん達も参加してくれませんか?

   八幡も参加できているのですから、気楽に考えてくださってかまいません」


しかし、雪乃が俺達のお弁当当番について説明すると夕さんの顔からは安堵は流れ落ち、

無表情なまでも堅い表情を作り出してしまう。

雪乃も突然の夕さんの変化に対応できないでいた。

それはそうだ。雪乃はさっきの二つ目の問題のことも、今の発言だって

話の流れ上当然出てくる話題であり、話しておかなければならない内容である。

そのことを忘れずに発言しただけなのに相手がその発言を聞いて戸惑ってしまっては、

雪乃の方が困惑してしまうのは当然であった。

雪乃も夕さんも気まずそうに視線を彷徨わせ、

昴は夕さんを気遣いつつも何もできないまま心配そうに見つめている。

・・・そこで俺は気がついてしまった。そして、思いだしてしまった。

昴が何故夕さんを心配そうに見つめていて、夕さんがどんな問題を抱えているかを。

そもそも昴は人の繋がりを大切にし、相手を思いやるやつだ。

人と群れるのが苦手な俺ともうまく具合に距離をとってくれているのだから、

その技量は相当なものだと思われる。

それなのに、今昴が気遣っているのは雪乃ではなく夕さんであった。

むろん弟が姉を気遣うのは普通だし、違和感はない。

しかし、弥生昴ならば身内よりも先に友人を気遣うのが先のはずだ。


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