過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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849:黒猫 ◆7XSzFA40w.[saga]
2015/05/07(木) 17:34:43.92 ID:K1/j9s740

雪乃「八幡? 大丈夫?」

八幡「えっ、あぁ、うん。問題ない。えっと、ストレートに夕さんが料理ができないと

   聞いたわけではなくて、なんとなく料理がうまくないって話を聞いたことが

   あっただけですよ」

夕「そうなの?」


昴に首を傾げて聞く姿、本当に30歳くらいなのですか?

実際の年齢を聞いたわけではないけど、昴の年齢と

准教授っていうことを考えれば30前後ってきがするだけだが、

どう見ても雪乃よりも幼く見えてますって。しかも、かわいすぎるし。

本当に初めて夕さんを見たときに感じた几帳面そうな講師の印象を

どこに忘れてきたんですかって聞いてみたい。


昴「うん。ごめんね」

夕「ううん、いいのよ。私が料理ができないのは事実だから。

  本当は私が料理が出来るのならば、もっと昴の食事面でのサポートもできるし、

  もっと早く回復していたかもしれないのに、本当に駄目なお姉ちゃんでごめんね」


今度こそ本当に涙を瞳に貯め込んだ夕さんは、昴に向けて許しを乞う。


昴「そんなことないよ。夕姉はいつも僕の為にがんばってくれているよ。

  僕の方こそ迷惑ばかりかけていて、申し訳ないって思ってしまっているんだ。

  仕事だって大変だし、それなのに僕という負担までしょいこんでしまって、

  感謝は毎日しているけど、夕姉の事を駄目だなんて思ったことなんてないよ」

夕「昴・・・」


駄目だ・・・。二人だけの世界作っていやがる。

なんだか、見ているだけで胸やけがするっていうか、これが砂糖を吐くっていう場面なのか?

砂糖を吐くってラノベでしか体験できないことだったんじゃないのかよっ!

とりあえず、げんなりとした顔だけは見せないように俯いて顔を隠し、

俺は雪乃の様子を伺うべく目だけ隣にスライドさせた。

すると俺の視線に気がついた雪乃は、とくになにか訴えかけてくる事もなく、

視線は目の前で繰り広げられ続けている甘ったるい光景に向けられた。

まっ、しゃーないか。

冷めてしまってはいるが、砂糖がなくても甘くなりすぎた紅茶を飲みながら待つとしますよ。

こういう場面に介入してもろくな事はないからな。

と、諦めモードで視線だけは甘さを避けるべく店内を眺めることにした。

ただ、そんな甘ったるい時間はそう長くは続くわけはなかった。

一つ目の理由としては、喫茶店の中ということで公共の場であること。

二つ目としては、目の前に俺と雪乃がいることだが、おそらく3つ目の理由が本命だろう。

それは、弥生姉弟のその場の空気を読む能力が由比ヶ浜並みであるっていうことだ。

そりゃあ、いくら蕩けるような雰囲気を作っていようと、

目の前で気まずそうな雰囲気を隠そうとしているのが二人もいたら気がつくに決まっている。

いくら俺と雪乃が平静を装ったとしても、

平静さを強く装うほどに気がついてしまう二人なのだから。


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