過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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黒猫
◆7XSzFA40w.
[saga]
2015/05/14(木) 17:32:17.58 ID:HykEPny/0
夕「私も比企谷君の案でお願いしたいかな」
八幡「だったらこれで決まりだな」
雪乃「姉さんはこのあと来るからいいとして、
由比ヶ浜さんには連絡を入れておいた方がいいわね」
八幡「由比ヶ浜の方は任せる」
これで昴の状態がよくなっていく一助になればいいと願わずにはいられない。
つい最近大学に入学したばかりかと思っていたら、今はもう大学2年の夏季休暇が
目の前まで迫って来ている。そして昴と友達だか知り合いだかよくわからない連れになって
1年以上も経つというのに、俺はこの弥生昴の事をちっとも知らなかったという事実を
突き付けられてしまった。案外俺は他の同級生よりも昴の事を知っていると根拠もない自負
さえしていた気がしてしまう。ただいつも席を並べて講義を受けていただけなのに、
たまに試験対策やレポート対策の為の情報交換をしていただけなのに、たったそれだけで
弥生昴の事を知っていると思いこんでいた。
俺も他の連中と同じように昴の外見と人当たりがいい性格のみしか知らなかったくせに、
いい気なものだ。もし俺が逆の立場だったならば、そんなうわべの情報だけで知ったかぶり
するなと鼻もちならない態度さえしてしまうのに。
だけど、そんなちっぽけすぎる俺であっても、昴の病状を心配せずにはいられなかった。
俺が自虐的に使う心の傷なんて、お遊び程度のネタにすぎない。本物の心の傷とは、
昴のように日常に影響を及ぼしてしまう消せない傷だ。なんて、俺がなんちゃって自虐ネタで
黄昏いていると、弥生姉弟は楽しそうに雪乃と昼食についての段取りを進めていた。
ただ、拗ねくれている俺は明日からの弁当の事より、さっきはさらっと説明しただけで
すませてしまった根本的原因であり、全く対応策について聞かされていない昴の悩みについて
気になってしょうがなかった。そもそも昴が外食できなくなったのは、電車での出来事が
あったからだ。夕さんの話によれば、薬を飲んで無理をすれば電車に乗れるとはいっていたが、
もし日常的に電車がのれるのならば、わざわざ千葉の大学なんて入らないでそのまま東京の
大学だって入れたはずなのだ。それなのに千葉に来たっていう事は、
夕さんの説明では不十分すぎると言わざるをえない。
つまりは、夕さんが昴の面倒を見るというよりは、出来る事なら昴は電車には乗りたくない。
もっとつっこんで言ってしまえば、電車に乗ることができないといえるのかもしれない。
この間違ってほしい推測が正しいとすれば、事態はもっと深刻なのだろう。
中学の時は、自転車に乗ればどこまでもいけるような気がした。高校になって電車通学の
奴らを見るようになってからは、電車というツールが台頭し、世界はもっと広くなった。
そして大学生になった今、全国から集まってきた生徒だけでなく海外からの留学生なんてのも
いるわけで、俺達の世界は本当の意味で広くなったんだと思う。
ましてや社会人になったならば、いうまでもないだろう。そんな俺も大学院は海外に
いく予定なわけで、飛行機というツールも日常的になってしまうはずだ。
それなのに昴は高校時代に獲得するはずであった電車という便利なツールを
使えなくなってしまった。これは誰が見ても大きな損失のはずだ。
もし、昴が広い世界を望むのならば、
もし、昴が俺とは違って狭い人間関係だけで満足できないとしたら、
もし、昴が千葉よりも遠くの世界にいく事を望んでいたのならば、
今のままではけっしてよくないとだけは、当事者でない俺でも理解できた。
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