過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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886:黒猫 ◆7XSzFA40w.[saga]
2015/05/28(木) 17:32:17.97 ID:3eiwQNEj0

雪乃「たしかに困った事はないわね。でも、あまりお菓子は食べない方だったと思うわよ。

  紅茶は自分で淹れて飲んでいたけれど、

  おやつとして毎日のようにお菓子は食べていなかったはずだわ」

八幡「そうなのか?」

雪乃「ええ……」


 雪乃は俺の顔のさらに向こう側を見つめると、何か悟ったかのように優しく微笑む。

柔らかい笑みなのに、どうして憐みを感じてしまうのだろうか。

俺はかわいそうな子でもないし、いったいなんなんだよ?


八幡「なんか含みがある言い方だな」

雪乃「そうね。八幡が自分から言った事でもあるわけなのだから、

  私が遠慮することなんて初めからなかったわね」

八幡「すまん。なんか、そう改まって言われてしまうと、

  ちょっとどころじゃないくらい怖いんだけど?」

雪乃「そう? 事実をこれから言うだけよ」


 もしかして、さっきの仕返しか? 雪乃が根に持つタイプだとは知っていたが、

こうも早く仕掛けてくるとは、根に持つタイプだけでなく負けず嫌いってことも関係している

のだろう。ただ、なんでプリンを作ろうとしただけで、こんなに精神を削られたのかが

わからない。だから、すでに精神をすり減らしきった俺は思考を捨てる。

事実もそうだが、考えない方がいいことも世の中にはあるのだろう。


八幡「で、どんな事実なんだよ」

雪乃「これは八幡から聞いた話なのだけれど……」

八幡「もう前置きはいいから、先進めてくれていいから」

雪乃「わかったわ」

雪乃「中学までの八幡は、放課後に学校に残って部活に励む事はなかったし、友達と遊びに

  いく事もなかったじゃない。そうなると自宅に早く帰ってくるわけなのだから、帰宅後に

  使える時間は人よりもたくさんあったと言えるわ。だとすれば、時間をもてあましている

  八幡はすることがないからおやつを食べるという習慣を作ってしまったのもうなづけると

  おもったのよ」

八幡「さらっとひどいことを言っているようにみえるが、おおむね事実だから反論できんな。

  でも、別におやつを食べる習慣があったわけではないぞ」

雪乃「そうかしら?」

八幡「ちょっと小腹がすいたからお菓子を食べる習慣はあったけど、だからといっておやつを

  食べる習慣があったわけではない」


 雪乃は数回ゆっくりと瞬きをすると、さらにゆっくりと首を振る。その仕草を見ている俺と

しては、なんだかイラッと来るのは気のせいだろうか。

とりあえず一応俺の可愛い彼女の仕草なんだし、と自分の心を否定しておく。


雪乃「それをおやつを食べる習慣と言うのではないかしら? 

  なら、八幡にとっておやつとは、どういった定義なのかしらね」

八幡「一応雪乃の言い分もわかる」



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