過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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895:黒猫 ◆7XSzFA40w.[saga]
2015/06/04(木) 17:29:15.75 ID:iz7F8BaJ0
八幡「ああ、プリンへの執念か。おやつをたくさん食べたいっていう意味だな」

雪乃「それだけでは全く理解できないのだけれど。それに、おやつが用意できないほど比企谷家

  の経済状況は悪くはないはずよ」

八幡「たしかにおやつは毎日用意されていたさ。でも、たくさん食べたいって思うのが子供だろ?

  しかも親が用意しておくのは、お徳用の大きい袋入りのがスタンダードだ。あれって、

  一つ一つのお菓子のサイズが普通に売ってるやつよりも小さく作られている場合が

  あるんだよな。それを親が買ってきた時、子供ながら泣いたっけな」

雪乃「そんな子供は泣かしておけばいいのよ。子供の為におやつを用意してくれるだけで十分

  じゃない。それに、仮に一つ一つの作りが小さいとしても、小さいのならば二個食べれば

  いいと思うわ」


 さすがはお嬢様。こういうところで差をかんじてしまうとはわな。いまさら格差を嘆くなんて

ことはしないし、ひがむことなんてありはしないからいいけどよ。でも雪乃の主張って、

かの某おとぎの国のおフランスの悲劇の王妃を思いだすんだけど……大丈夫か?


八幡「親なんてお菓子の大きさを気にして用意なんてしてないんだよ。だから一個は一個だ」

雪乃「だったら我慢すればいいじゃない」

八幡「それこそ横暴だろ? 相手は子供だぞ?」

雪乃「それはそうね……」


雪乃は指先を見つめながら何か思案する。ただ、それも数秒で解け、新たな提案を示してきた。


雪乃「お小遣いがあるのではないかしら。普段は用意されたおやつで我慢することで忍耐力を

  つけるべきよ。でも、たまには自分へのご褒美として、お小遣いを使ってお菓子を買う

  のもいい社会勉強になるはずよ。それに、親御さんもそういうことに使う為にお小遣いを

  あげているのではないかしら」

 雪乃はさも自分の主張が正しいでしょ、と小さな胸を精一杯突き上げてくる。


八幡「子供の小遣いじゃ大したものは買えないだろうな。雪乃が言うように、たまに買う分なら

  可能かもしれないけど、そんな我慢なんてできやしない。一度買って美味しいものを食べて

  しまえば毎日買って食べたくなるのが子供っていう奴だ」

雪乃「それは八幡だけではないかしら? それこそ我慢して忍耐力をつけるべきよ。そうやって

  我慢する心を鍛えていくのが教育というものでしょ。でも、たしかに一般的な小学生の

  お小遣いでは物足りないのかもしれないわね。お菓子を一度か二度買ってしまえば、

  一カ月のお小遣いを使いきってしまうわね。それに、おやつを買うよりも本も買いたいだろうし」


雪乃はわずかに同情的な顔色を見せる。おそらくそれは本を買うことについてのみ共感した

のだろうけどよ。ただ、ここで雪乃に言っておきたい事がある。実際言う事はないけど……、

子供は本よりもゲームを選んでしまう。最近ではスマホでも遊べるが、

それでもやはりゲーム機もそれはそれで欲しいはずだ。


八幡「お小遣いで何を買うかはこの際置いておいて、子供のお小遣いなんて額が少ないから毎日

  は無理だろって言いたいんだよ」


 雪乃は本を買う事についてスルーされた事で眉をひそめるが、そこんところは雪乃の忍耐力で

我慢したようだ。さすが教育熱心なご両親だねとは言わないでおいた。

言ったらまじで殺されそうだから絶対に言えないとさえ言えないのが怖い。


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