過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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940:黒猫 ◆7XSzFA40w.[saga]
2015/07/02(木) 17:31:14.51 ID:vFj3VvPa0

 しかし、その恥ずかしすぎる愛の囁きとまで言えてしまう文章を作ってしまった事実だけは

消去できない。その黒歴史ならぬ桃色歴史? 人はどうして成長しても消したくなる歴史を

刻むんでしまうのだろうか?


陽乃「八幡。そろそろ食べられるけど、メールの方はまだ時間かかる?」

八幡「もうメールは送信したので大丈夫ですよ。…………って、雪乃からもう返事来ましたよ。

  えっと……陽乃さ、陽乃姉さんと食事すませて下さいだそうです。

  雪乃はなんか由比ヶ浜と一緒に食事してから帰るとか。一緒に携帯ショップに

  付き合ってもらったお礼をするそうですよ」

陽乃「そう? 雪乃ちゃんもガハマちゃんと楽しんでいるわけだし、

  八幡は私とふたりっっきりで楽しみましょうよ」

八幡「ええ、二人で「食事を」楽しみましょうね。陽乃姉さんとの食事楽しみだなぁ」

陽乃「わざとらしい演技はさておき……、さっ、さ。八幡御待望の二人っきりの食事よ。

  しっかりと食事を楽しみましょうね。もちろんデザートも用意してあるわよ」

八幡「デザートも手造りだったりするんですか?」

陽乃「どうかしら? ある意味手造りだとは思うけど、だいたい素材のままだと思うわよ」

八幡「フルーツとかですか? もしくは素材を生かすとなるとタルトとか?」

陽乃「ううん、ぜんっぜんあっていないわよ」

八幡「すっごく嬉しそうに否定しないでくださいよ」

陽乃「だって、ねぇ……。せっかく用意したんだし、八幡は食べてくれるわよね?」

八幡「それは俺の方から食べさせて下さいってお願いするほうですよ」

陽乃「そう? だったらしっかり食べてね。私をっ」


 えっとぉ……。まず、語尾にハートマーク付いていますよね……。で、恥ずかしそうに

きゃぴって両手のこぶしを胸に当てているのは、絶対に演技ですよね……。

 あとは……、突っ込んでいいんですか? もちろん性的な意味ではない方で。

 あ……、足元見ると、可愛らしく片足上げてたんですね。気がつかないようなところまで

しっかりと演技するところは感心しますよ。ええ、そこだけは感心します。


陽乃「ねえ、八幡?」

八幡「なんでしょうか、陽乃お姉様?」

陽乃「そう冷静に対処されちゃうと、私、すっごく恥ずかしんだけど」

八幡「その割には平然そうにしていますよね。せめて顔を赤くするところまで演技してくださると、

  こっちも大根役者であっても一緒に演技しないといけないって使命感が沸きますけど」

陽乃「ん〜……、ほら私って顔が赤くならないたちだから。だから、ほら。

  内心では恥ずかしがっているのよ」

八幡「とってつけたような解説をされても」

陽乃「そう……」


 陽乃さんは俺の耳にぎりぎり届くような囁きを残すと、俺に背を向けて体育座りをする。

 小さな背中からは哀愁を漂わせ、俺の演技指導以上の技能を俺に見せつける。

きっとこれも演技なのだろう。空気を吸うように演技をしてきた陽乃さんだからこそできる演技

だった。まあ、演技だとわかっていても、うかつに手を出せないのが真にこわいところだが。


陽乃「…………」


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