過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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966:黒猫 ◆7XSzFA40w.[saga]
2015/07/30(木) 17:16:07.23 ID:QZCHccKj0


 その言い方だと、俺に落ち度がなくても作らせる気だったのかよ。
 ……まあ作りたくないわけでもないから別にいいが。

雪乃「ええそうよ。でも、本当に実家とは盲点だったわ。私をまいたのだから、
   もっと見つからないような場所に行くと思ったのがっそもそもの間違いだったようね」

八幡「そうか? 陽乃さんらしい選択だと思ったぞ。俺の場合は騙されたのを知った後の
   推理だから、初めから答えを知っているっていうアドバンテージがあるからかもしれんが」

雪乃「どうして実家だと思ったのかしら?」

八幡「いやな、最後まで悪役になりきれないところが陽乃さんらしい選択だったなって
   思ったんだよ。実家なんて絶対いつかは見つかる場所だろ?」

雪乃「たしかに、そうとも言えるわね」

八幡「だろ? だから、陽乃さんは雪乃を裏切りたくはないと思っているんじゃないか
   って思えるんだよ。そもそも悪役になりきれているんなら、
   待ち合わせ場所で俺を騙す時点から完璧を実践しているはずさ」

雪乃「でも、姉さんのバッグに私の携帯が入っているのに気がついたのは
   実家に戻ってからだと言っていたわよ」

八幡「それでもだ。携帯の行方がわからないこととつじつまがあうように俺を連れ出して
   いただろうな。陽乃さんが本気だったら、雪乃が携帯ショップに行くだなんて
   嘘をつかないで連れ出していたはずだ。……違うか?」

雪乃「…………そうね。姉さんなら嘘だとわかっても、
   その嘘が事実と繋がるような嘘を使っているはずね」

八幡「だろ?」

雪乃「でもっ、私と八幡を騙した事には違いがないわ」

八幡「まあな」

 苦笑いを浮かべるしかない。そして雪乃もわかっているはずなのだ。しかし、雪乃自身が
興奮しているというか、陽乃さんらしくない行動に理解が追い付いていないのだろう。

八幡「でもな、実家を選ぶにしても、陽乃さんだったら雪乃が実家にこないように手を
   打っていたんじゃないか? それを今回はしていない。

  つまりは、雪乃に来てほしかったんじゃないかって思えてしまう」

雪乃「それは、……いえ、そうかもしれないわね」

 まあ、そういう事情もあるんだろうけど、俺と二人でゆっくりしたいっていうのが一番
の理由だと思える。手料理をふるまいたいというのもあるし、誰にも邪魔されずに
ゆっくりと映画鑑賞をしたいというのもある。
 陽乃さんは外交的な性格だと思われがちだが、家を大切にしたいという内向的な性格も
あるんじゃないかと最近思うようになってきている。
 別に内向的な性格を隠しているとかではなく、落ち着ける場所。
雪ノ下陽乃を演じなくてもいい場所を大切にしているとでもいうのだろうか。
 そう考えると、やはり陽乃さんのホームグランドは、実家のキッチンがそうであり、
一番大切にしている場所なんじゃないかって勝手に結論付けてしまう。

雪乃「さてと、食事の前に最後にとっておいた最重要案件に移りましょうか。おそらく
   この案件が一番時間がかかるでしょうから一番最後にとっておいたわ」

 なんか好きな食べ物は最後に取っておく的な言い方は好きではないなぁ、八幡としては。
 すっげぇ凄味がかかった笑顔を見ては逃げる事も出来ないし……。
 そして今回に限っては、好きな物は最初に食べる方がいいと提案したい。好きな物なら
いざ知らず、一番の面倒事が最後だなんて体力的にも精神的にもきつすぎる。
 ほら、ゆとり世代だし、面倒事は避けるべきだ(文部科学省推奨)。
 あっでも、最近は脱ゆとりとか言っているし、関係ないのか? なんだかんだいって、
勉強できる奴はほっといても勉強するから、ゆとりなんて勉強できない奴の成績が下がる
だけで、俺とは関係ないからどうでもいいけどな。
 ある意味ゆとり教育ってすごいともいえるか。文部科学省様は小さい時から自己責任の
意識を植え付ける為にゆとり教育なんていうスパルタ教育を施しているともいえるし。
 まあ、本人が自己責任を認識できる年齢になる頃には、
自分の学力のなさを後悔しても取り返しがつかないのが欠点だが。
 さて、そんな未来の子供たちの学力を杞憂している暇もなく、俺の目の前に
迫っている最重要案件(雪乃談)が俺を押しつぶそうとしていた。

雪乃「姉さんの事を呼び捨てで呼んでいたわよね? あれはどういう意味かしら?」

八幡「その件につきましては、すでにご報告済みかと思いますが……。
   あの、弁護士を呼んでもいいでしょうか」

雪乃「あら? 実家で聞いた内容のみで私が納得すると思っていたのかしら? 
   それに弁護士は私が勤めてあげるわ」




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