8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/29(木) 19:31:06.59 ID:jPxrNCQ30
「鷺沢はいつもどんな本を読んでいるんだ?」
「え?」
突然の脈絡のない質問に首を傾げる鷺沢。
さすがアイドルと言うべきか、動作のひとつひとつが可憐だ。
「いや、いつも何かしら読んでいるじゃないか」
鷺沢の担当になってから数ヶ月程だが、鷺沢は一人で静かに本を読んでいることが非常に多い。
「プロデューサーさんも、本がお好きなんですか……?」
「ああ、割と読む方だよ。漫画でも活字でも。でもどちらかと言えば活字の方が好きかな」
これは羽川やひたぎの影響も強いが、漫画とは違い活字は想像力を掻き立てられる分、僕は好きである。
決して漫画を卑下する訳ではない。
視覚という効果を使うことにより幅広い表現を可能にする漫画は日本の誇るべき文化だと思う。
だが活字は書いた作家の思惑に加え、解釈により何通りもの物語が産まれる。
例えば文章を読みながら頭に浮かぶ光景は十人十色だろう。
自分の想像力も試されると思うと面白いのだ。
「本当ですか!? あの、どんな本がお好きなんですか!?」
「え、あ?」
いきなり目を輝かせて迫る鷺沢に思わず後退りしてしまった。
「あ……す、すいません……っ!」
驚く僕を見て正気に戻ったのか、姿勢を直し恥ずかしそうに首を垂れる鷺沢。
耳まで真っ赤だ。
「いや、いいよ。逆に鷺沢の意外な一面が見れて嬉しい」
「お、お恥ずかしいところを……」
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