9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/29(木) 19:32:17.55 ID:jPxrNCQ30
「そうだな、僕はこれといった好き嫌いはないよ。純文学からライトノベル、ビジネス書でも雑学本でも得られるものは何かしらあるからな」
僕は言ってしまえば濫読家だ。節操なしとも表現できる。
ジャンルを問わずに知らない知識、知らない世界、知らない物語であれば何でも面白いと思えるのが僕の強みだ。
無論というか、鷺沢にはとても言えないような本だって家にある。
「活字に限定するのなら……そうだな、推理小説やミステリーが好きかな」
これは完全にひたぎの影響だ。
何かお勧めを、と聞いてドグラ・マグラを真っ先に勧められた僕の心境を察して欲しい。
いや、好きなんだけど本を読まない人に対してジャブとして勧める本ではないと思う。
ちなみに羽川に聞くと的確すぎる助言をいただけるので今でも時々聞いたりする。
「あまり、活字を読む友人や知り合いがいなくて……嬉しくて、つい」
それはわかる。事務所においても漫画を除いて本を読んでいるのをよく見るのは、浅野と森久保くらいのものだ。
荒木や大西も何か読んでいることが多いが、あれは漫画やどこで売っているのかもわからない背表紙が派手な薄い本ばかりだし。
「最近は活字離れが、と良く言われていますけれど……本を読むかどうかなんて、個人の自由ですから」
「そうだよな、メディアが増える以上は比率が変わるのは当たり前だからな」
「それでもやっぱり、私は本が好きですけれど」
現在ではインターネットの普及により、携帯電話からでも容易に作品の閲覧が可能になった。
それにより出版業界の衰退が起こるのは致し方ない事だとは思うのだが、僕もどちらかと言えば鷺沢と同じで紙媒体の方が好ましいと思う。
データによる媒体の方が劣化もせず保存も容易なのは百も承知なのだが、やはり現物としてそこに在る方が愛着も湧くし感情移入も出来ると思うのは僕だけではない筈だ。
46Res/42.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。