過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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142:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/01(水) 00:57:41.92 ID:pQGk8Z2w0
資格? 資格とは何だ。教師は担任の任を与えられて、その職務をこなそうと今まで尽力してきたつもりだった。
とはいえ教師もまだ二年目の若輩者、不明の点は確かに多かった。力量不足は教師も認めるところだ。あるいはそれが理由だったのか。
――だが、教師が今爪弾きにされたのは、本当に教師の無能によるものだったのか、という気がしてならない。

母親の怯えは罪に踏み込むことを恐れてのことではない。教頭たちに至っては、教師を陥れることが愉快でならないという様子ですらあった。
泥で衣服を汚すように、罪に塗れて喜びに浸る神経がおぞましかった。

教師(しかし……なぜ?)

どうして他者を貶めることを是として自らに許すことができるのか。彼らは教師への攻撃に血道を上げているが、教師には彼らを罪に駆り立てた理由がどうしてもわからない。
確かなことがあるとすれば、彼女の存在が全ての根源だということ、それだけだった。
だが、教師は本気でそれが唯一の真実であると信じてはいない。彼女の魔性はたしかに事実だが、それだけで他者を虐げせしめる動機になるはずがない、と。

そこで思考が打ち切られるから、なぜ、という疑問だけが繰り返される。まるで出口のない迷路に迷いこんだように、疑問はぐるぐると同じ所を巡った。
そして、教師の疑問は誰にも答えられることはなかった。問いを放つのはいつも教師の方で、周囲は常に教師の問いかけを遮絶した。

教師の眼前で沈黙する扉は、教師と周囲との関係の象徴だった。職員室の扉も、この応接室の扉もそうだったし、記憶をたどればいくらでもいき遭っていたはずだ。教師が気づかなかっただけで。現実の方に蓋をして見ないふりをしてきただけで。



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