過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/15(日) 05:39:38.04 ID:GEL0NFRX0
意外と知られていないことだが、教師が生徒とコミュニケーションを取る機会というのは、実はそれほど多くない。
例えば授業、掃除、公的なイベント、面談などがあるが、それだけどうやって生徒の抱える悩みや不安を察することができるのか。

そもそもの話をするならば、相手を理解することが容易いはずがないのだ。たとえ相手が子供でも――あるいは子供だからこそ余計に難しい。

社会人経験のない教師には、生徒を単なるイメージで把握することが精一杯だった。
大人しい者、友達の多い者、勉強のできる者、集中力に欠ける者……その程度である。

それを肉付けし、人間性やその背景を探るのに、生まれ育った家を訪ねるというのは有効だった。
持ち家か、金回りに苦労はないか、親との関係はどうか、子供部屋はあるか……等々。
学校という一種特殊な空間から離れた、生徒たちの素の姿が垣間見えるのだ。これを利用しない手はない。

その意味で前任の、そして学校側の怠慢がもしあるなら、それは恐ろしく罪深かった。
そこからわかることで、最悪の事態――例えば自殺などは一発で終わりだ――を防げるかもしれないのだ。
特に学校で孤立していたりする生徒には特別気を配らなければならない。


……と玄関で靴を脱ぎながら教師は心中で呟く。必要以上に気構えてしまうのを感じる。

玄関から正面に居間があり、右手に続く廊下の先にもう1部屋と洗面所があるようだった。
ふと違和感を覚えた。

教師(親の挨拶がないな……?)



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