過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ！」　少女「私は……」
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329:名無しNIPPER[saga]
2015/09/12(土) 23:34:18.12 ID:MdVRbq9e0
「誰って……そんな」

先生は凝と私を見る。穏やかな表情はびくともせず、その下の感情は杳としてしれない。静寂の張り詰めた部屋は、先生の言葉が完全に支配している。

「私はその生徒の名前を知っていると思う。お前にも分かっているのではないか？」

「……それは」

今、この状況で、あの学校の人達が、生徒も保護者も何もかもを擲って、恥の外聞もなく先生に泣きつくなんて。それが誰のためか、だなんて。――考えるまでもない。

「私……？」

「だろう。――さて、どうする？」

唐突に訊かれて、え、と瞬くと、先生は何でもない事のようにこう言った。

「もちろん、私を警察なり学校なりに突き出すのかどうか、だ。私はお前の意志に任せるつもりだから、お前の好きにしなさい」

先生の言っている意味を、すぐには飲み込めなかった。耳慣れない呪文みたいな響きで聞こえたそれを、うまく受け止められない。


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