過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/20(日) 07:38:45.60 ID:Aa9KAwW70
教師(そういえば、よく前任にもこうして怒鳴られたな……)

前任からもしばしば理不尽な苛立ちをぶつけられていた。前任の時も何が引き金なのかわからなかったが、これはなにかの符号だろうか。
問題の根は同一だという直感があった。前任の怒りも、今この主任の怒りも、表面上の理由はどうあれ、その底流にはまったく同じ種類の激情がうねっている……。

主任「聞いているのかね!? まったく、どうしてこんなヤツに……」

教師「――あ、はい。『私に』、どうかしましたか?」

教師が訊き返すと、なぜか主任ははっとした顔をした。しまったという表情。すぐに素知らぬ顔を取り繕うが、取り返しの付かない暴言を吐くのを直前で踏みとどまったのか。
可能性を考えてみて、ひっそりと笑う。
主任が教師に向ける言葉の刃に、いまさらタブーなどあるはずがない。

教師「主任。『どうしてこんなヤツに』――なんでしょう?」

主任「い、いや、それは……」

あからさまに怪しく主任の目が泳ぐ。露骨な狼狽ぶりに呆れる一方、いささかの不安もあった。
主任のもつタブーが不明である以上、最大の警戒を持ってしかるべきだったし、なにより、『どうしてこんなヤツに』――その続きに不吉なものを感じたからである。

教師(『どうしてこんなヤツに“何らかの権限”が与えられているのか』――それとも)

教師(『“誰か”が、“何らかの振る舞い”を向けているのか』、か――?)

実のところ、空欄に入る言葉には薄々気付いていた。ずっと疑ってはいたのだ。ただ言葉にはしてこなかっただけで、去年この学校に着任した時から――この学校で彼女の存在を知ってから、ずっと。



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