過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/27(日) 21:10:03.07 ID:z9W9RmgV0
生徒指導室は大の大人3人を含む4人が落ち着いて座るには少し手狭だった。
備品や椅子、机は通常の教室のものとほとんど変わらない。ややもすれば規模の小さいふつうの教室にも見えた。
これは、この学校が生徒の生活指導に力を入れていないか、むしろ半ば放棄しているからだと教師は考えている。

机を4つ向かい合わせ、もう1つを横付けした計5つの机に教師たちは座っていた。一方に少女、もう一方になぜか教頭と副担任が座って向き合い、教師が少女と教頭らとの間に入る形になる。
この配置は、教頭が生徒指導室に入ってすぐに差配したもので、彼が会見の主導権を握るための措置なのだろうと思う。

教師としては別にそれでもよかったのだが、このまま教頭に任せていたのでは埒が明かない。
そこで教師が口を挟もうとすると、やにわに教頭はぎょろりと目を剥いて、「うるさい! お前は黙ってろ、今俺が話してるだろうが!」とヒステリックに怒鳴りつけた。
その後も教頭は、しばらくは少女そっちのけで教師を面罵し、気が済めば少女に詫びる。そしてまた会見は遅滞するということの繰り返しだった。

口出しはむしろ逆効果だった。諦念に塞ぎながら、少女の真正面に陣取った教頭の様子をまじまじとうかがう。
教師の観察する限り、教頭は少女の方を見つめては固まることを繰り返している。その都度言葉を忘れて見入っているのが原因だった。

教師(たしかに教頭がこの少女と面と向かって相対する機会は多くない)

だから仕方がないといえばそれまでかもしれない。この天女と見紛う神々しい美貌を前にして動揺しない男はいないのだから、それを責めるのは酷だろう。

だが、と教師の腹の底には強い不快感がとぐろを巻いていた。



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