過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/27(日) 21:14:33.92 ID:z9W9RmgV0
実のところ学校は、保護者に対して何らかの強制力を働かせる権限を持たないのだ。特に児童保護においては公権力執行の主体は各市町村に置かれた専門部局であり、学校はその媒介をするに過ぎない。

つまりこの通告は、学校は現時点では様子見を決め込み、何ら実効性のある対策を打たず、そのための協力を拒むという意思表示なのだ。この怠惰が覆されるときには、事態の収拾はほとんど不可能になっているかもしれない。
それを思うと居ても立ってもいられないほどの焦燥が教師を襲うが、教師は学校の決定に逆らえない。逆らうための実力が教師にはなかった。

以下略



71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/27(日) 21:15:30.22 ID:z9W9RmgV0
そもそも彼女への奉仕をなぜここまで嫌がるのか、教師にはさっぱりわからなかった。彼女の境遇を救ってやれるなら、彼らは喜んで教師に賛同するのが道理ではないか。
たとえ彼らがいかに教師を敵視していようと、それと彼女への慕情は釣り合うものではないはずだ。ゆえに彼らの消極的姿勢は教師への敵意によるものではないことになる。

では何が気に入らないのか、教師には何も思い当たることがなかった。
なぜここまで疎まれなければならないのか、と考えかけてはっとする。
以下略



72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/27(日) 21:15:59.20 ID:z9W9RmgV0
恐る恐る顔を横にすべらせた。

少女が教師を見つめていた。



73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/27(日) 21:16:58.56 ID:z9W9RmgV0
象牙の頬に差した赤みは夕焼けのせいだけではあるまい。少女は心配そうに、わずかに眉尻を下げていた。ゆるく頬に添えられた手は同時に口元を隠していて、隙間に見える瑞々しい口唇は物言いたげに閉ざされていた。

少女は教師の様子がおかしいことに気付いたのか、ことりと首を傾ける。ややあって、その瞳が申し訳なげに伏せられる。薄布のベールを翳したように瞳の色は複雑で、深い感情を湛えているように見えた。

これだったのだと確信した。その事実はあまりに残酷で、教師にとっては存立する社会基盤を根こそぎひっくり返す危険なものだったから、必死に否定してきたのだ。
以下略



74:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/27(日) 21:19:21.01 ID:z9W9RmgV0
今日はこれで終い

つーかただ少女に対応伝えるだけがなんでこんなに長くなんの?
あとイベント2、3あるのに(震え声)


75:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/28(月) 00:31:52.48 ID:rrvb43470
会見ってのはなんか違和感があるな
面談の方が学校的な気がする


76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/31(木) 14:08:43.20 ID:fRJbTlNLO
乙です。
少女の描写の細やかさに読み入ってしまいました。
続き楽しみにしてます。


77:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/08/26(火) 02:13:43.83 ID:ZCdFG+tm0
いかん、最近忙しい

もうちょい放置


78:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/08/26(火) 19:16:35.87 ID:XMZc3K5OO
更新待ってます。


79:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/29(金) 23:22:49.19 ID:FlGw8d970
とりあえず出来たとこまで投下
今回は短め


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