過去ログ - 男「安価で8レス物語」女「2スレ目らしい」
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24:補足>>6 ◆tcMEv3/XvI[saga]
2014/06/09(月) 09:11:13.85 ID:K4hidWhro


#4#


彼女の家の外、何か会社の営業のような恰好をしたスーツの男がいた。
彼は人のいい笑顔を浮かべ、こちらに歩み寄りつつ声をかけてきた。


スーツ「やあ、貴方、伊藤さんの家から出てきましたね」

男「え、ええ……」

スーツ「この3枚のDVDをお受取り下さい」

男「はぁ……?」

スーツ「これは貴方にとって必要なものだ」


スーツは男にDVDを押し付け、それだけ言うと軽く会釈をして立ち去った。
男の手には、ただ、白地で無題の、3枚のDVDのみが残されていた。

午後2時。
暑さはピークを僅かに過ぎたが、なお暑い。
シャツがぐっしょりと濡れていた。

早く帰りたいものだ。
DVDを見る時間だけではない。
とにかく、幼馴染の堕落っぷりについて考える時間が欲しい。


―――――――――――――――――――――――――。


札幌市内の安アパート。
男もやはり一人暮らしだった。
男も、幼馴染も、実家は函館市。

妙な緊張感を覚えながら、帰宅する。


女「遅かったね……コンビニか何かだと」

男「幼馴染の家に行ってきた」

女「へぇ……浮気なら事前に私に申請を出してくれ。まぁ受理されないと思うけど」

男「浮気ではない。向こうの親御さんから、定期的に掃除するよう言われてたんだ」

女「……カルピスでもどう? 冷蔵庫に入ってる」

男「『初恋の味』……」

女「なにか言った?」

男「なにも」


説明が遅れた。
この女は、男の恋人だ。


女「で、猫避け用にDVDを持ち歩いて来たんだね?」


そして勘の鋭い女だ。


男「あ、あぁ……それは……ええと……」

女「愚痴ってみればいい。私も暇つぶしがしたかったところだからね」





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