22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/05(木) 19:36:23.55 ID:DNBJrAglO
005
「ごきげんよう」
「おはようごぜーます」
そして僕は今日も出勤する。
人は、誰でも優しくなれる。
「おはよう、市原」
市原は制服を着ていた。
っていうか私立直江津高校の男子制服だ。
「暦のきもちになるですよ!」
「しかも男子生徒の制服……どこで調達したんだそんなもの」
その上ご丁寧にアホ毛まで着けて。
「私が用意した!」
気付くと、市原の背後に神原がいた。
神原は大学の必要単位を取得したため、絶賛暇だった記憶がある。
「おはよう、阿良々木先輩。息災のようだな」
「帰れ」
「久々の再会を果たした後輩に対しての第一声が帰れとは、流石は私の尊敬する阿良々木先輩。一線を画しているな」
うんうんと頷きながら何やら感心しているご様子。
「なんでいきなり来たんだ? 遊びに来るなら前もって連絡しろよ」
ただでさえこの事務所は神原に対して危険なのだ。
「伊豆湖さんに頼まれたのだ、そろそろだから阿良々木先輩の下へ向かえ、とな」
何がそろそろなのかはわからんが、と首を捻る神原。
臥煙さんが、か……。
ということは市原との遊びも今日で終わりだ。
しかし何だかんだであの人も姪が気にかかるのかな。
ひょっとしてツンデレだったのか。
「しかし市原、アホ毛をつけて制服を着ただけでは僕の代わりは務まらんぞ」
身長もそうだが市原の髪の色は栗色だし、何より男と女じゃ声も違う。
まあ、市原もそういうつもりでやっているんじゃないだろうけれど。
「こんなこともあろうかと!」
「うわっ!?」
突然、謀ったかのように池袋が現れた。
相変わらず神出鬼没な奴だ。
というかこいつ、僕を実験体か何かと思っている節があるから苦手なんだよな……。
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