過去ログ - 姉「でも、自分がいる場所を失ってしまうこともあるかもしれない」
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4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/14(土) 21:37:36.99 ID:izjnFaTMo




下校時刻になって、「江良さんとどんな話したんだ?」と
食いついてきたのは同級生の亜十羅だった。

「これ」と俺は頬のあざを指差して言った。

「うわっ、近くで見るとグロテスクだな。おええっ」

「そんなこと言うなよ、傷つくだろ」

「あ。だったら、絆創膏もらったんじゃないのか? 江良さんから」

「もらったけど」
ポケットの中を手探りで確認すると、生温かくてふにゃふにゃになった絆創膏がある。

「おおー。やったじゃん」

「なんで絆創膏くらいで」

「江良さんから絆創膏をもらえるということが
どれほどの奇跡であるかお前は分かっていないんだな、かわいそうに」

「怪我すりゃ誰でももらえるんじゃないの」

「俺はもらえなかった」

ふうん、と俺は言って、下駄箱へ向かって歩いた。亜十羅はぴったりと横についてくる。


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