過去ログ - とある罪人達のための教会
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:04:10.53 ID:/eWvdN5Bo
神父は微笑みながらフランス語で「こんにちは」と挨拶をした。
立っている人物はピクリと身体を強張らせると告解室に顔を差し込むと内壁の小窓を覗き込ん
できた。光の加減なのか瞳が赤く見えた。
今度は「お入り」と日本語で促した。
フランス語で「はい」と返事があり、声はか細くやや掠れていたが、少年であるということが辛うじてわかった。
少年はその場で身体を反転させると杖にやや難儀しながらも狭い告解室に入り、椅子に腰掛けた。
少年が戸を閉めるとまた先ほどまでのような薄暗さと静けさが戻ってきた。

「フランス語が話せるのかい」神父はやや嬉しそうに尋ねると
「多少は」と言葉少なに、しかし流暢な発音で返事があった。
「そうかそうか」と一層嬉しそうに神父は言い
「秘密の話をするときはフランス語の方がいい。ここでは話せるものは少なくないが多くもないからね」
と続けた。
少し沈黙があってから少年は口を開いた。
「ある女に言われてココに来た。今の時間ならあンたがいるって」


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