過去ログ - とある罪人達のための教会
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:16:24.40 ID:/eWvdN5Bo

だが君はここを訪れ、自ら告白した。君は信者ではないし、神も信じていないかもしれない。
だが告白した。それは罪に向き合う姿勢だ。
主は君を祝福されないだろう。どのような窮地に立とうとも君に救いの手を差し出すこともなさらないかもしれない。
だがそれを責める資格は君には無いのだ。主が与えたもうた試練ということも出来るかもしれない。
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:18:15.97 ID:/eWvdN5Bo

「あンたは殺された奴は神様なンて野郎がそうなるように作ったとでも言いてェのか」

「そうでは無いよ。殺すことを選んだのは君や、君にそう仕向けた者達であろう。それは君
達が負うべき責であり、それは変えることの出来ない事実だ。
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:20:14.44 ID:/eWvdN5Bo

「じゃァなんだ。
オレはなンで殺した。なンで助けた。
あいつらの罪はなンだ。なンで殺されなきゃなンねェンだ。何も知らねェあいつらは。生まれたことが罪なのか」

以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:24:43.41 ID:/eWvdN5Bo
「オレは誰かを救ってもいいのか。一万人以上殺した後にでも」

「もちろんだとも。誰かを助けるということ、そこに善悪は関係ない。
早すぎるということも、遅すぎるということもない。悔い改めるということに時間は関係ないのだ。
問題なのは出切るかどうかだ。生き方を変えるということが。
以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:26:32.15 ID:/eWvdN5Bo

その日、神父はジーンズと黒いポロシャツを着て花壇の手入れをしていた。
膝を突いて雑草を引き抜いていたのだった。

「やっほ〜神父様。超お久しぶりです」
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:28:29.54 ID:/eWvdN5Bo

孤児たちが脚を運ばなくなることはよくあることであった。
どこかの学生寮にでも住むことができるようになったり、
なんとか仕事を見つけて生計を立てることができるようになる者もいる。
寂しいものがあるが、子供達には子供達の生活があることは理解していた。
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:29:53.45 ID:/eWvdN5Bo

今目の前に立っている少女もそのように姿を消してしまった子供の一人であった。
背を伸ばしこの教会に脚を再び運んでくれたことを神父は心から喜んだが、
少女の目に隠しきれない陰鬱な陰が差していることにも気が付き、
少女の身に降りかかったであろう不幸を考えるとまた心が痛んだ。
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:31:14.67 ID:/eWvdN5Bo
少女は大能力者になったこと、今は仲間達と仕事をしながらなんとか生活出来ていることな
どを楽しそうに話した。
特に金髪の少年とは喧嘩をしながらも映画を見に行ったりと楽しく日々を過ごしていると語った。
神父は大いに笑い、少女も笑顔を絶やすことがなかった。
少女は決して悲しいことや苦しいことは言わず、そんなことは存在したことがないかのよう
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:33:26.00 ID:/eWvdN5Bo
「友達がいるんです。そして友達がいました。私には二人ともとても掛け替えのない存在。
でも一人が私達を裏切って、もう一人が彼女を殺してしまったんです。それはもしかしたら必
要なことだったかもしれないし、殺したのも殺されたのも私になってたかもしれないんです。
でも皆が後悔してるんです。なんでああなってしまったのか、どうして止められなかったのか。
皆思うところはあるはずなのに、また前のように集まって一緒にいることが私は怖いんです。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:36:15.22 ID:/eWvdN5Bo

「君は優しい子だね。君の名前は一番の愛という意味なんだろう、素敵な名前だ」
「でも名付けた人たちは私を捨てました」
ぎゅっと両膝の上でこぶしを握り締めた。その手にポタポタと雫が落ちる。

以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:37:39.83 ID:/eWvdN5Bo

「傍にいて見守っておやり。その人が道を誤らぬように。君が道を誤らぬように。
いつかその人が君の支えになる。いつか君が夜道で迷うとき先を照らす星明りになる。
意味の無いことなどありはしない。
私は人にはそれぞれ使命があると思っているよ。この街では特にそう思う。
以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:39:30.99 ID:/eWvdN5Bo

「でも私が彼女の傍で日常を送ることは殺されたあの娘にとって許しがたい事じゃないです
か」

「人を裏切るというのは裏切る者にとっても大変な苦痛を伴うものだ。
以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:41:13.65 ID:/eWvdN5Bo

死んでいった者達の考えを推し量ることは出来ない。
彼女が君達を裏切り売り渡したとしても、
その行いが結果的に彼女自身を傷つけ、君達に消えることのない苦痛を残したとしても、
その意味を考えるのは生残った者達のする事だ。
以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/17(火) 03:42:48.35 ID:/eWvdN5Bo

少女は泣きじゃくったまま神父の入れたホットミルクを飲んでいたが、
飲み終わると泣き止んでいた。
瞼は赤く眼も充血していた。
ふぅと一息ついてから少女はすぐ傍で同じように座ってホットミルクを飲んでいる神父に向
以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/17(火) 03:44:00.83 ID:/eWvdN5Bo
以上です。
誤字脱字などご容赦ください。
気が向いたらまた書きます


27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/06/17(火) 06:46:43.32 ID:c6DO3dGi0
乙!!

禁書は罪を背負ったキャラが多いからこういうやりとりは深いと思うわ…
他のキャラのも見たいな


28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/17(火) 07:42:07.50 ID:COJ29PI5O
さぁおいで最愛ちゃん
俺が優しく裸で抱き締めてあげよう




29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/17(火) 10:51:40.31 ID:9Z7Z2hWDo
おぉ・・・

十字教徒なオレには嬉しいSSやで


30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/06/17(火) 13:21:00.39 ID:lAjAOmmM0



31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/06/18(水) 00:36:30.90 ID:h/rFe2oa0
読みにくいし、つまらなかった


32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/18(水) 11:50:53.37 ID:zxOHULgRO
>>31
読みにくさは改善して行こうと思います


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