31: ◆cua46o7hQE[saga]
2014/06/19(木) 22:33:29.21 ID:S1wH7fTAO
あっという間に店の影は小さくなり、街の光に呑まれて消えた。
白望「こんなに、はしったの、ちょー久しぶりかも……」
3人が3人、誰もが肩で息を吐き、冬なのに汗で全身びしょ濡れだった。
久「さーとはっ、貴女も一杯くらい飲んでからで良かったんじゃないの?」
智葉「馬鹿か、これ以上ツケを増やしてどうする。晴絵のあの言葉、至言だと私は思うぞ」
それもそうね、と智葉に返し、私はシャワーを浴びたい一心でふらつく足取りを前へ。
智葉「そうだ。言い忘れていたが」
ぼんやりと響く智葉の声を無視して前へと、そこはもう我が家3ぴーすの目の前だった。
智葉「見つけたよ。封筒の持ち主」
その玄関には膝を抱いて座っている人影が1つ。
雷鳴に撃たれたかのように意識が覚醒する。
白望「あれが100万の持ち主……?」
私が想像してたのは、儚げな美人か、もしくは悪党。
そんなドラマめいたことを夢想し、胸を膨らませていた。
───でも、そんなことは有り得なくて
「あっ……!」
こちらの存在に気がついた人影は、ちょこんと立ち上がり小さい歩幅で近づいてくる。
直線に並んだ電灯がフィルムのコマ送りのようにその姿を点々と映し出す。
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