41: ◆cua46o7hQE[saga]
2014/06/22(日) 22:02:01.19 ID:ZfUIx1mAO
智葉「幸いにもこの国にはサキのような子を預ける施設が少なからず有る。今から施設に預けることにしても、私は決して久を軽蔑したりなんかしない」
久「……うん、分かってる」
智葉が言いたいのは、中途半端に接して裏切るくらいなら最初から関わらない方がサキの傷は浅くて済む。
一緒に暮らすなら、それこそサキが自立するまで付き合う覚悟をしろ。……そういうことだ。
智葉「それでも心は、変わらないんだな?」
久「えぇ、もちろん」
智葉「そうか。なら私が言うことは特にない」
後は行動で示すべきことだからだと、智葉は言葉を加えた。
久「これから慌ただしくなりそうね」
私のベッドへ運ぶため、熟睡したサキを抱きかかえる。
途中、ふと窓辺で足が止まり外を覗くと、月明かりに照らされた1つの影が地面を蠢いていた。
久「さとはー、シロが外でダルくなってるから拾ってきてーっ」
智葉「あいつ、姿が見えないと思ったら何やってるんだか……」
ぶつくさ言いながらも重い腰を上げ、智葉はシロを迎えに行く。
私はシロを智葉に任せ、寝室に戻りサキをベッドに寝かせた。
「おやすみ、サキ」
きっとこれから楽しいこと、辛いこと、想像もつかない日々が待ち構えていることだろう。
考えなきゃならないことも沢山ある。
でも、それは明日の私に丸投げして、今夜はサキを抱き締めて眠ることにした。
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