1: ◆dINyckyVoNyT[sage ]
2014/06/19(木) 03:05:48.43 ID:pYLU/na50
俺は母方の連れ子だった。
ある時俺に父親が出来ると聞かされたが、いままで父がいないという事もあり、不安ばかりが募っていた。
母の相手には俺よりも2つ上の娘がいて、一人手で育てている事の話で意気投合して再婚に至ったそうだ。
一人で俺をずっと必死に俺を育ててくれた母は、俺ばっかりのために自分を犠牲にしてきた。
ようやく、少しは落ち着けるのだろうと、正直ホッとした。
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2: ◆dINyckyVoNyT[sage ]
2014/06/19(木) 03:07:05.93 ID:pYLU/na50
俺の日常に突然現れた父と姉はそれなりにいい人達だった。
初対面でわざわざ再婚相手の子供の評価を下げるような真似をするヤツなんてなかなかいないと思うけどね。
義姉はとても綺麗で、俺が通っていた高校の女子なんて目じゃないくらいだった。
3: ◆dINyckyVoNyT[sage ]
2014/06/19(木) 03:07:53.46 ID:pYLU/na50
それから家族として、数ヶ月一緒に過ごした。
母と義父は、随分と仲がいい様子で、一週間に三回は二人で外出していた。
「こりゃあ弟か妹が出来るのもそう遠くないな」
4: ◆dINyckyVoNyT[sage ]
2014/06/19(木) 03:09:17.22 ID:pYLU/na50
「する?」
「何を?」
「分かってるんでしょ?」
5: ◆dINyckyVoNyT[sage ]
2014/06/19(木) 03:10:05.85 ID:pYLU/na50
のんびり、静かな時間のはずなのに、部屋の掛け時計の音が聞こえない。
一人でいる時は一度気になったらなかなか耳から離れない音のはずなんだけど、今はなぜかドクンドクンと身体の中の鼓動で時間を刻んでいる。
握られた手はもう冷たくなくて、じんわりと汗ばんできていた。
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