24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/20(金) 19:09:20.51 ID:aUpPVcxlO
と、
「きゃ……!」
「諸星!」
突然、先程まで天井近くを浮いていた諸星が、天井に倒れ伏す、という奇異極まりない挙動を見せる。
かなり辛そうなところを見ると、上方に向かう力が急激に強くなってきているのか……!
「こ、暦ちゃん……!!」
くそ、どうすればいい……!?
「そんなのだから阿々々々さんは異性と交流する機会があってももてないんですよ」
「……僕をファミコン時代のRPGの主人公につけたような感情移入のできない適当な名前で呼ぶな。僕の名前は阿良々木だ」
当然だがいつもの返しにも力が入らない。
が、八九寺は構わず続ける。
「阿良々木さん、諸星さんは、ああ見えましても十代の女の子ですよ?」
「…………」
「ここまで言ってわからないのなら、情けない阿良々木さんに代わりまして、私が超絶ゴイスーな神様の権限を駆使して不逞のキリギリスを退治いたします」
「そんなこと出来るの!?」
「いや、できませんけどね」
「じゃあ何故言った!?」
「明確には斧乃木さんを召喚して退治してもらいます」
仲良いんですよ私たち、と付け足す八九寺。
そんな召喚獣みたいな言い方ないだろう。
しかし斧乃木ちゃんか……物理攻撃至上主義の斧乃木ちゃんならこのカラオケボックスごと粉微塵にしそうだし、それは避けたいところだ。
「……ありがとう八九寺。後でキスしてやるよ」
「謹んでお断りします!」
人と人との関係を因とする怪異。
それは何も本人だけに起因するものではない。
委細を掘り起こすのであれば、必ず周囲の人間にも因子が存在するのだ。
そう。
ある意味取り憑かれていたのは、僕でもあるということ。
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