9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/11(金) 21:11:48.88 ID:7iy1jcu1o
「……あ」
ゆっくりと彼女の瞳に光が戻り、ボクの顔をしっかりと捉えると、
「……おかえり」
優しい表情で、彼女が微笑んだ。ボクはそんな彼女の口元から垂れた血を袖で拭い、
「……ただいま」
そう言葉を返して、小さく微笑み返す。彼女の視線は既にボクの元を離れて器の方へ向いていたので、あまり意味は無かったが。
満足そうに眠る彼女を見ながら、ボクは壁にもたれて溜息を吐く。ここの所、彼女の食事のペースが速くなっている。いや、実はこれが普通の速度で、今まで彼女が我慢していただけかもしれないが。
「……むぅ」
とりあえず彼女が寝ている間に、食料を確保してこなければ……寝起きの度に噛まれていてはたまらないし。
ボクは彼女の寝顔に少し触れてから、また荷物を持って家を出た。
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