過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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107:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/21(月) 01:03:08.35 ID:r4w0sd270
 レッドは辛抱強く待った。カラカラが今回手を取らなくても、カラカラの助けになれるまで、この町を離れない。そう心に決めていた。

(カラカラ……)

 カラカラが背負っている悲しみを想うと、レッドの瞳に涙が溜め込まれていく。

 それを見たカラカラは……。

「あっ……!?」

「おおう……!?」

 カラカラの手がゆっくりと伸び、レッドの手のひらの上に置かれる。フジ老人も驚いて声を上げた。

 レッドはその手を優しく、しっかりと握った。

「カラカラ……?」

 カラカラが立ち上がると、レッドの手を引いて歩いて行く。

「どこかに行きたいのかい?」

「ああ、カラカラは、多分……」

 フジ老人は察していた。カラカラが行きたいのはおそらく……。

 シオンタワー。その墓石が立ち並ぶなかで、カラカラに手を引かれたレッドもどこに連れて行かれるか察した。

 ポツンと立つ墓石の一つに多くの献花が手向けられている。つい先日起こった悲劇で犠牲になった、一匹のポケモンに対して。


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