過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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127:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/23(水) 22:06:46.79 ID:o5khsuYE0
「……行け、ラッタ……!」

 もうレッドに最初の威勢はない。ガルーラだけは別格、フシギソウとバタフリーが一瞬で倒され、ギャラドスですら倒すには至らなかった。このままではラッタも……。

 しかし、ラッタは雄々しく吠える。

「ラッタ!」

(ラッタ……お前……)

 ラッタが微塵も諦めていない事はレッドにも分かった。しかしレッドは……。

(あのエリカさんですら勝てなかった相手だ。……あのサカキは戦略もポケモンとの練度も、今まで会ってきたどのトレーナーよりも上だ。……俺が、勝てるような相手では……)

 レッドはガルーラとサカキを見る。ここまで敵が大きく見えたことは今までない。後ろには、捕らわれたエリカがいるというのに……。

(ごめんなさいエリカさん……俺は……)

 最後にエリカの顔を見た。なにか薬でも打たれたのか、顔色が悪い。

 しかし、エリカの口が動いている。

(なんて……?)

 お・ち・つ・い・て。

 そしてエリカは、微笑む。頬に汗を流し、身に残る苦痛に耐えながら。レッドの勝利を、レッドの成長の成果を、期待しているかのように。

(エリカ、さん)

 そこで初めて、レッドはラッタの異変に気づいた。さっきまでガルーラを威嚇していたラッタが吠えるのをやめ、振り返ってレッドをじっと見ている。

(…………!)

 ラッタはコラッタの頃にレッドが初めてゲットしたポケモンだ。付き合いはフシギソウの次に長い。


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