過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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141:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/24(木) 23:45:51.39 ID:eB1pESsT0

「そうかもしれません。しかし、一番の勝利の要因はあなたとポケモンが最後まで勝利を信じたからです。それを忘れないで」

「……はい」

 しかしレッドの心には、靄がかかっていた。

『さて、今私の手持ちは回復をしているから、部下のポケモンを借りるが……』

 おそらく、サカキの言葉はエリカとのバトルによるものだったのだろう。レッドはサカキの3体のポケモンに対し6体でやっとの勝利だった。

 別にポケモン達の頑張りを否定するつもりは全くない。

(もし、サカキが万全の手持ちだったら……)

 それが脳裏からどうしても拭えなかった。

「レッドさん。タマムシにいる間はどうか、私の家を宿として使ってください。私とタマムシを救っていただいた礼を、是非させてください」

 驚くレッド、そしてジムの女性たちが歓声を上げる。

「えっでも……」

 エリカはレッドだけに聞こえるよう耳元でつぶやく。

「サカキの事で、お話したいことがあります」

「!……わかった」

 そんな二人に割って入るようにミニスカートの少女がレッドを指さす。

「ちょっとあんた! エリカさんに手を出したら承知しないわよ!」

「いやいや子供になに心配してんのよ……」

 大人のお姉さんが呆れたように言い、屈んでレッドに視線を合わせ、

「ありがとね坊や。私達のリーダーを助けてくれて……あら?」

 レッドはグラマラスな大人の女性の接近に、つい頬を紅潮させ顔を背けてしまう。

(む)

「……行きますよ、レッドさん」

 するとエリカが口を尖らせながらレッドの手を引き、そそくさとジムを後にする。背中にジムトレーナーの冷やかしやら暖かい視線を受けながら、エリカはレッドを伴って帰路についた。



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