過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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144:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/24(木) 23:52:21.46 ID:eB1pESsT0
(明日はちゃんと、レッドさんとのジム戦を行わなければ……)

 夜半、エリカはまたもクサイハナを伴い邸宅の庭に立っている。

(せめて、せめてこの震えだけは……)

 エリカはモンスターボールを手にしている。しかし、今にも手から零れ落ちそうだった。エリカの顔が悲痛にそまる。

(どうして……!)

「エリカさん」

「!」

 エリカはすぐさまレッドに顔を向けたが、すぐに表情を崩した。

「まあレッドさん。こんな時間まで夜更かしなんて感心しませんよ」

 いつもの穏やかな笑みでことなげな事を言う。しかし、レッドの視線はエリカを貫いていた。

 エリカはその意思と闘志がこもったレッドの瞳に気づき、表情を引き締める。

「俺の夜更かしよりも、大事なことがあります」

「なんでしょう?」

「とぼけないで。あなたは今、ジム戦に復帰するべきじゃない」

「心配は嬉しい限りです。しかし、体はもう大丈夫。医師の許可もとっています」

「かもしれない。しかし、あなたのポケモンは敏感に気づいているはずだ。そこにいるクサイハナも……」

 その言葉で初めて、エリカの体がぴくりと震えた。


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