過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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201:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/31(木) 23:14:30.16 ID:j48OEh5L0
しかし、レッドの起き上がりは早かった。動けないバタフリーを襲おうとしていたゴルバットの攻撃を、またしても庇う。

今度は、踏みとどまる。

「ぐっ……!!」

「なっ……お前……なんで」

レッドの全身が焼けるように痛い。しかし、レッドの足は止まらない。またしてもゴルバットの攻撃を、動けないラッタに覆いかぶさって庇う。

「……ぐ……はは……」

(この坊主……いっちまったのか?)

「レッド……?」

ナツメもレッドが分からない。そんなことはやめて逃げろといいたいが、レッドの突拍子もない行動に驚きの度合いの方強くなってしまった。

サカキは、先程から動かない。

レッドは、笑っていた。

「痛い……痛いな……。こんな痛い思いをしながら、皆は今まで、俺の指示で戦ってくれてたんだな……。凄いよ……」

(レッド……! あなた……!)

ナツメの心が一気に締め付けられる。レッドの意図にやっと気づいた。レッドが袖に懸命に隠して使っている、キズぐすりに気づいた。レッドは勝負を諦めて自暴自棄になっているのではない。

レッドは一瞬足りとも、目指す道から外れていない。

(レッド……あなたは本当に……どんな状況でも、あきらめないのね……。私は……)

なんて情けないことかと、ナツメの頬に涙が伝う。自分よりも年下の少年が、圧倒的な暴力の前でも膝を屈さない。

(それに比べて私は……ロクに戦いもせず、敗北が決定した未来を受け入れて……このざま。ロケット団の内部に入って彼らを軟化させるなんて、なんて甘いことを……!)



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