過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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[saga]
2014/08/03(日) 00:51:15.44 ID:cwKbWwke0
スキンヘッドの男はレッドの握手を離すと、罰が悪そうに自分の頭を掻いた。
「ああ、それは俺がいるサイクリングロード暴走団の一部の連中がやってる事だ。俺たちはジュンサーの眼を掻い潜るのに慣れてるからな。好き放題する奴らもいるってことだ」
「なるほど……ご協力ありがとうございます。もし知っていたら、そういった事が頻発する場所を教えてもらえませんか?」
「……俺がやってるとは、疑わねえのか?」
「ポケモントレーナーに、悪い人はいませんから」
レッドの裏表のない笑顔に、暴走族の男は少しひるんだ。
「……この先のカーブと、セキチクシティ最後の直線の中間地点にある休憩所に行ってみろ。ただ、坊主。行くなら一人では行くな。必ずジュンサーか大人の奴と行け。世の中皆、聞き分けがいいやつばかりじゃねえからな」
「ありがとう。それじゃあ」
「……おう」
スキンヘッドの男がバイクに跨って去っていく。
「甘すぎるな」
消えていた覆面の男が霧から現れる。レッドも覆面の男に向き直る。
「奴は暴走団の一員。奴がワイヤーを張ったことがあれば、利用客の荷物を強奪したことがあるかもしれない」
「……そうかもしれない。……でも、俺は……」
レッドは自らのモンスターボールを取り出し、見つめる。
「ポケモンと確かな絆を築いている人を信じたい。例えさっきの人が罪を犯していたとしても、オコリザルと共にガムシャラに頑張っていた事を思い出せば、自分の誤ちを自ら正そうと、行動を改めてくれると信じたい。被害を最小限に抑えることはもちろんです。だけど、ポケモンと一緒にいるがゆえに途中で道を誤ってしまった人の心を改める事も、同じくらい大事な事だと、俺は思います」
シルフカンパニーでビルが倒壊した後、レッドがテレポートした場所で真っ先に助けに来てくれたロケット団員。さっきのスキンヘッドの男もきっと、バトルを通してなにか感じることがあったと、レッドは信じている。
「……甘いだけでなく、欲張りな小童だ。だが、だからこそポケモンとの絆の深きトレーナーとなれた、か」
覆面の男が覆面を外し、素顔をレッドに晒した。
「ちちうえ!? なんで!?」
「あなたは……?」
男は少女の声を無視し、レッドに名乗った。
「拙者はセキチクシティでジムリーダーをしているキョウ。こちらは我が娘のアンズ。お主のことは、各地のジムリーダーから話を聞いていた。大分無茶な事をしてたようだな」
「ジムリーダー!? 通りで……」
「小童。お主の言う事、拙者は実現不可能のことだと思う。世界には光があれば影があり、悪がいるから正義がいる。各地のロケット団と戦った君ならば、ポケモンを使い理不尽な事をするどうしようもない連中がいるのはわかるはずだ」
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