過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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2014/07/14(月) 22:35:38.00 ID:IwkOwqpW0
砂埃が晴れた時、立っていたのは巨影だった。フシギダネは倒れ伏している。
『……フシギダネ戦闘不能! ……え?』
イワークの巨体が傾き、ずしんと大きな音を立てて倒れた。その巨体からは地面を伝って、フシギダネへ養分を送るやどりぎが伸びていた。
それが一度脈打つと、フシギダネがゆっくりと立ち上がる。
『しっ失礼!……イワーク戦闘不能! 勝者! 挑戦者レッド!』
『うおああああああああああああああああ!!!』
「勝った…‥? 勝った……!! 勝ったぞ!!」
レッドがフシギダネに駆け寄って抱き上げる。
「やった……!!」
「おめでとう。レッドくん」
「タケシさん……」
イワークを戻したタケシが歩み寄る。
「こんな清々しいバトルは久しぶりだった。おめでとう。君にジムリーダーが認めた証、グレーバッジを進呈しよう」
「あ、ありがとうございます!」
レッドは副品としてがまんのわざマシンも受け取る。
「俺、こんなに楽しいバトル初めてでした。ジムリーダーのポケモントレーナーって、本当に憧れます」
「憧れ、か」
「だって、イシツブテもイワークとも息ピッタリだったじゃないですか。俺も、そんなトレーナーになれるように、頑張ります!」
「……ありがとう。君のフシギダネの扱い方も見事だった。誰かに教わったのかい?」
「教わったってほどではないんですけど……でも、今の戦い方見たら、優雅じゃないって言われそうです」
「優雅……?……!!」
草ポケモンを優雅なんて言う人は、タケシには一人しか思い浮かばない。
「言い師に巡りあったようだね。タマムシまで気が抜けないな」
「はい、それじゃあ」
「ああ、いい旅を」
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