過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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421:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/21(日) 19:10:07.12 ID:Z03kpI3k0
(サカキ、俺が皆と一緒に見つけた答えを、今度会ったら伝えるよ)

 1−0のスコアが表示される。グリーンが震える手でモンスターボールを掴み、倒れて動かないリザードンにリターンレーザーを当てる。

『新っチャンピオン!! レッドォォォォオ!!!!』

 アナウンサーの絶叫とともに、スタジアム上部から黄金の紙吹雪が一斉に放出され、色とりどりの花火が断続的に空を彩る。

 レッドはゆっくりと歩いてフィールドのフシギバナに向かう。

 フシギバナがレッドへ顔を向ける。レッドのくしゃくしゃの顔に釣られるように、フシギバナの目に涙が浮かんだ。

 マサラタウンで出会った二人。フシギダネはフシギバナに進化し、レッドもまた外見も内面も大きく成長した。

 だが変わらないことがある。

 二人の心を繋ぐ光はいつだって切れはしない。今までも、そしてこれからも。

「勝った……勝ったぞ……! フシギバナ……お前と俺と……皆で! やった……! やってやった……! 俺たち皆で……やってやったぞ……!!! 勝ったぞ!! 勝ったぞ!! うああああ!!!!」

 レッドがフシギバナと額を合わせ、喜びに泣き叫んだ。グリーンが見ている、観客が見ている、世界中継するカメラが見ているが、関係なしに泣き叫んだ。

 そしてそれを否定するものも、冷やかすものもいやしない。

「おい、レッド!」

「あ……」

 グリーンの呼びかけにレッドが気づく。グリーンは大型スクリーン下のスペース、円形に設けられた王座を指さしている。

「さっさとステージの中央に行ってこい。あそこが殿堂入りを登録する場所だ」

 それだけ言うと、グリーンはレッドが入場してきた挑戦者用の入場口へ向かう。グリーンはレッドとすれ違いざま、「ガラガラ泣かすなよ。あと次は負けねえから」とだけ言い残した。レッドとグリーン、二人にとってそれだけで充分だった。

 レッドはフシギバナを戻す。そして「レッド」とコールし続けるスタジアムの中、玉座へと続く階段を登る。

 登り切った先のステージには、穏やかな笑みを浮かべたオーキド博士が待っていた。

「グリーンの初防衛戦があると聞いて飛んでくれば、もう勝負がついておったわい。だが来てよかったぞ。新たなチャンピオンの誕生を見ることができるとは。おめでとうレッド」


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