過去ログ - 上条「ようこそ、クソッタレな日常へ」
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23: ◆i7biGkIsHE[saga]
2014/07/18(金) 00:03:49.67 ID:pfXAx2oK0


「……アイツは?」


「今日も朝食だけ用意してあって、私達が目を覚ました時には既にいませんでした」


 食卓の上に目を向けると綺麗に彩られたサラダと恐らく手作りであろうスコーンが置かれていた。
 この無機質な生活の中で、数少ない人の温もりを感じる瞬間があの男が作った料理というのは皮肉なものだろう。
 こちらの体調を気遣っているのか栄養面は問題ないし、味も決して悪くない。
 もっと過酷な生活を覚悟していた御坂達にとって、今の状況は少々拍子抜けなものだった。


 転校したという形で学校には通えなくなったものの、親しい人間との連絡も含めて今もある程度の自由は保証されている。
 あの男の言うところによれば、下手に連絡を絶つと却って周囲から怪しまれてしまうらしい。
 そして普段あの男がどのようなことをしているか既に話を聞いていたが、未だにその現場に駆り出されるようなこともなかった。
 ただ火器の扱いや近接戦闘の訓練など能力以外で人を殺せる技術を徐々に身に付けていることに、嫌でも自分達の置かれた状況を自覚させられる。



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