過去ログ - 【安価&コンマ】新たな魔法使いが生まれた【仮面ライダーウィザード】
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◆aGwfZTc7eA
[saga sage]
2014/10/02(木) 23:29:04.28 ID:gNutrmgB0
「――――ッ」
黒煙を払いし左手を力強く握りしめるは魔法使い"ウォーロック"。一間置いて、周囲のグール達が一斉に槍を構え直し、
ウォーロックに矛先を向ける。 先峰に支えられ、立ち上がった守屋は思わず身構えた、今現在守屋達が置かれている状況は空想では無い。
超人的な技術など持ち合わせていない、超人的な力など無い、30年生きてきた経験が通用しない。 唯一導き出せた"逃げる"と言う選択肢も、
ほぼ潰されたに等しい――今は、自身を魔法使いと称する目の前の男に運命を委ねる事しか、出来なかった。
「グールッ! イケッ、イケェェッ!」
「グルッ!」
ゴブリンの声に従い、ウォーロック達の周囲を囲むグール九体の内、二体が動き出した。
時計で表すなら1と7、其々が槍を中段に構え、ウォーロック目掛け駆ける――だが当のウォーロックは、ゴブリンから背を向け、
守屋と先峰に向かい駆け出す。 突然の事に身構える二人の様子等、まるで気にせず、右の指輪を"魔法陣"を模したベルトに翳した。
【ロックッ!!】
「え、ちょ、ちょっと!?」
「ままままま魔法使いさんっ!?」
慌てる二人の直前でウォーロックが跳躍する、その前方には何も描かれていない白銀色の大きな"陣"、
その陣から"巨大な鎖"が飛び出て、戸惑う二人を容赦なく捕まえた。 ウォーロックが、人間で言えば高所から落下するのに合わせ、
二人の体が宙に浮き、その勢いに"引っ張られる"。 当然悲鳴が上がる。 ウォーロックが着地すると、陣から飛び出た鎖を引き戻した。
そうして白銀色の陣は消えていく、守屋と先峰は知らぬ事だが此れは発動した魔法を"解除"したのだ。
しかしそうなると、捕まえられていた二人は当然落下するが、ウォーロックに受け止められ、緩やかに地へ下された。
「はぁ、ももももう少し安全な方法は無かったんですかぁっ!?」
「魔法使いさんっ、左のその指輪何!? どんな作り方なのっ!? あの人の所でもそんな指輪見たことないよっ!!」
凄い熱意を持ってウォーロックの左手を掴み、中指に嵌められた指輪を指さし、捲くし立てる先峰を優しく制し、ウォーロックは二人を見やる。最早宝石としか言い様が無い白銀色の仮面からは表情は窺えないが、違いはあれど問い詰められる雰囲気では無い、
"変身"する前の紳士然とした様子とは違い、寡黙な雰囲気を醸し出すウォーロックに二人は言葉を失った。
「――直ぐに終わらせる」
「え、いや、危険、では?」
「……少し待っていろ」
「解りました、信じますね――貴方の事、私達を助けてくれるんだって」
「先峰さんっ!?」
少々の静寂の後、ウォーロックは包囲網を突破されたグール達を前に、咆哮を上げるゴブリンへ振り向き、跳躍する。
今、戦いが始まるのだと二人は実感した、逃げる為の抵抗しか出来なかった自分達と違い、魔法使いは勝ちに行くのだと。
――守屋は一息つき、先峰に問いかける。 何故、そうも簡単に信じられるのかと。
「ん〜正確に言えないけどさ、信じてみたいっ的な感じ?」
「感じって、そんな――」
「守屋さん思わなかった? あの人、多分優しい人だよ、其れに、強いと思う」
「それは――」
「ついでに……私達に生きていて欲しい理由があったりして?」
其の言葉に疑問符を浮かべる守屋、しかし直ぐにその理由に思い当るが……確証が持てなかった。
其処に至るには名前が二つある彼に話を聞かなければならない。 だが、今守屋に出来る事は、待つ事だけだ。
――テンちゃん言う山伏然とした天狗の怪人、ウォーロックと今まさに戦おうとしてるゴブリン、目立った特徴はまだ解らないが、
槍などの武器を持ち、打たれ強さを持つグール、これ等三種の怪物を前にして守屋はほぼ手も足も出なかった。
愛用している特別性の警棒が通用する相手でもなかったのだ。 守屋は悔しさに拳を握る。 "両の拳"を。
「?――あっ、警棒っ!?」
「ん〜?」
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