186: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2014/08/28(木) 15:38:43.29 ID:IQ7B33obo
眼前まで近づいて来た圭ちゃんの顔は、あたしの顔を素通りして、耳元で止まる。
圭一「お前に、渡したいものがあるんだ。……受け取って、くれるか?」
魅音「―――………うん。受け取る。受け取るよ、圭ちゃん」
夢の続きに、進むことが出来た。
それが、何よりも嬉しくて……今も、夢の中にいるんじゃないかって気がして。
圭一「昨日、ゲーム屋の店主からもらったものだ。話は、魅音も聞いてたよな?」
魅音「うん……聞いてたよ」
それは、確か―――
魅音「『誰かと大切な約束をする際、これを二人で分け合えば、いつまでもその約束を覚えていられるもの』……」
圭一「ああ、そうだ。それで、その約束っていうのは、魅音の方があるんだろ?」
魅音「………」
口を開くことが出来ず、コクリと頷く。
圭一「聞かせてくれよ、魅音。俺が、ずっとお前の隣にいられる為の言葉を」
そう言って、圭ちゃんはリストバンドの片方を、あたしに差し出して来る。
後は、あたしが、伝えたい言葉を……約束を、口にするだけだ。
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