過去ログ - 【オリジナル】少女「ドラゴンの王子様？」【長編】 -SS速報VIP

過去ログ - 【オリジナル】少女「ドラゴンの王子様？」【長編】

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77:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/31(木) 00:27:54.22 ID:P/DzELRS0
それ以前に、その方が彼らにとっては好都合なのだ。

一匹がうなり声で威嚇しながら、ナキに飛び掛ってきた。

悲鳴を上げて腕を前に出すと、焼けるような痛みが上腕に走った。

以下略

78:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/31(木) 00:28:42.72 ID:P/DzELRS0
心臓が何かに掴まれたように、ぎゅっと詰まる感触がした。

殺される。そう、頭の奥の方の部分で感じたのだった。

細い首筋に、もう一匹の森オオカミが噛み付く。

以下略

79:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/31(木) 00:29:39.89 ID:P/DzELRS0
その人は、ガッシリした体つきをしていた。片手で、まるで子犬のように、ナキに覆いかぶさっていた森オオカミの首を掴んでいる。

そして太い腕を振るって、後ろ手にそれを湖に投げ捨てた。

弧を描いて獣が飛んでいき、だいぶ離れた湖の対岸部分に、水柱を上げて落ちる。

以下略

80:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/31(木) 00:30:31.21 ID:P/DzELRS0
硬直した右手は、いつの間にか、ポケットに入れていた薬の小瓶を握り締めていた。

その様子を見て、ラッシュの声をしている青年は少し押し黙った後、彼女を抱き上げた。

そして肩から血を流しているのを見て息をついた。

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81:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/31(木) 00:31:27.30 ID:P/DzELRS0
足は長く、丹精な顔立ちをしている青年だった。

額に爪のような形をした、真っ青な刺青が掘ってある。

目の下の傷が痛々しかったが、ナキが、彼はラッシュであると気がついたのは、そのコートの肩に薄汚れたポンチョがかかっていたからだった。

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82:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/31(木) 00:32:34.64 ID:P/DzELRS0
裏口に回って欲しいと伝えるより先に、彼はノブに力を込めると、無造作にそれをひねった。

重低音がして、木作りの頑丈な扉、そのちょうつがいが真っ二つに割れる。

壊れたドアを掴んで、彼は森オオカミにしたように脇に投げ捨てた。

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83:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/31(木) 00:33:28.09 ID:P/DzELRS0
「寒いな」

そう言って、ペッと暖炉に唾を吐く。

途端にくべてあった薪に、真っ赤な火がついた。

以下略

84:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/31(木) 00:34:19.93 ID:P/DzELRS0
その瞳が一瞬、昼間のドラゴンのように、光を反射する金色に輝いた。

それに当てられたように、次々と燭台の蝋燭に、何故か自然と火がともされていく。

そして彼は、熱が高くなり、眼を閉じて意識を朦朧とさせているナキに視線を落とした。

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85:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/31(木) 00:35:09.37 ID:P/DzELRS0
そしてナキの目の傷を抑え、少し考えた後、自分の右手の親指を口に含む。

歯で指先を噛み千切ると、赤ではなく、真っ青な血液が流れ出した。

それを見て、彼に銃を突きつけていたモダンおじさんが息を呑む。

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86:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/31(木) 00:36:03.45 ID:P/DzELRS0
そしてコートのポケットに手を入れながら、身をかがめてモダンおじさんを睨みつける。

「鉄を降ろせ、愚民めが」

尊大に命令され、シルフの家族が唾を飲み込む。

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87:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/31(木) 00:36:58.72 ID:P/DzELRS0
両親の様子にただならぬものを感じたのか、リフまでも、床に両膝をつく。

「まさか、あなた様は……」

緊張と恐怖からか、喉を震わせながらおじさんが言う。

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88:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/31(木) 00:37:44.40 ID:P/DzELRS0
まるで虫ケラを踏むように、何の躊躇もない行動だった。

「無礼者が。その首へし折って……」

そこまで口にして、しかし彼は横目でナキを見て口をつぐんだ。

以下略

89:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/31(木) 00:38:30.09 ID:P/DzELRS0
唖然としている彼らをまた一瞥し、ラッシュは苛ついたように、乱暴にブーツで家の床を踏みつけた。

物凄い音がして、足が床板を踏み抜き、半ばまでめり込む。

それに突き飛ばされるようにおばさんが立ち上がり、慌てて台所に向かった。

以下略

90:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/31(木) 00:39:47.11 ID:P/DzELRS0
★

本日の分の更新は以上です。

第３話は７月３１日の午後にＵＰさせていただきます。

以下略

91:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/31(木) 00:40:22.52 ID:/tpBpKs10
乙！面白いね！

92:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/31(木) 07:08:47.94 ID:Rz8EcaRmO
おつ

93:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/08/03(日) 20:41:50.30 ID:x1F/NRE7O
まだか

94:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/08/07(木) 02:22:49.04 ID:yuZwcsjlO
2014年の7月31日ではなかったようだ

95:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/02(火) 17:45:47.24 ID:Uj/jj56MO
ほ

96:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/27(土) 19:49:13.48 ID:7Xkkw7syO
もう来ないかな？

97:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/27(土) 20:32:05.74 ID:hHG7Zv/Ho
まってる

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