1: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 20:56:18.86 ID:2maLLZ1n0
いつもの様に事務所を出発して現場まで移動する。
そしていつもの様に――――――。
あずさ「ここ、どこかしら……?」
迷ってしまった。
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2: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 20:56:59.79 ID:2maLLZ1n0
今日は昼過ぎからドラマの撮影。
少し早めに出て途中軽食でも摂ってから現場入りしようと思っていたのだが……。
あずさ「う〜ん、前に来た時はこんな場所は通らなかったはずよね……」
3: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 20:58:08.74 ID:2maLLZ1n0
あずさ「あ、音無さんですか? 実は、また道に迷ってしまって……」
電話口で迷子になった旨を伝えると、すぐに迎えに来てくれるとの事だった。
プロデューサーさんも、律子さんも別現場にいるため音無さんしか動けないのである。
4: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 20:59:37.47 ID:2maLLZ1n0
すぐにその店の名前を電話の向こうへ伝えると、その店に入って待ってて欲しいと告げられた。
軽食を摂ろうと思っていたくらいなので特に反対する理由もなく、カフェへと脚を運ぶ。
扉を開けると、軽快なドアベルの音が店内に鳴り響き、お店の制服を来た店員が出迎えてくれる。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/31(木) 20:59:46.13 ID:3e8F+3Uho
待ってた
6: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:00:37.25 ID:2maLLZ1n0
あまりのんびりもしていられないのでメニューを開く。
店内に漂う薫りが教えてくれているように、この店は珈琲が売りのようだ。
あの苦味はどうも好きになれないのだが、薫りは好きだったりする。
それは、いつも珈琲を飲む後ろ姿を見つめているから……だろうか?
7: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:01:52.02 ID:2maLLZ1n0
食事のページには様々なメニューが写真付きで張り出され、そのどれもが美味しそうに見える。
あまり量があってもすぐに迎えが来てしまうかもしれないと考え、量が多くなく、手軽に食べられるもの。
という事でサンドイッチに心を決める。
8: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:04:19.31 ID:2maLLZ1n0
店員「お飲み物はいかがなさいますか?」
ドリンクのページを開く事無く、ミルクティーを注文する。
今日は暑いからアイスで。
9: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:04:58.43 ID:2maLLZ1n0
ガムシロップを入れていないので甘さは抑えられているが、元々持っている甘みがミルクによって引き立てられているように感じる。
香りがそんなに強くないところやミルクとの相性を考えるとアッサムなのかもしれない。
気になってメニューを開いてみたが、特に記述は無いようだった。
10: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:05:32.82 ID:2maLLZ1n0
あまり時間も無いので早速食べ始める。
両手を合わせ。
あずさ「いただきます〜」
11: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:06:21.84 ID:2maLLZ1n0
まず一切れを平らげ、付け合せのサラダへ手を伸ばす。
小さなフォークが付いているので、それで食べるということだろう。
こちらはサンドイッチとは違ってサニーレタスが入っていた。
そこにコーンや赤ピーマンが彩り豊かに盛りつけられている。
12: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:07:06.91 ID:2maLLZ1n0
あずさ「はむっ……んむっ……」
口の中でざくざくとした音が響く。
13: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:09:03.15 ID:2maLLZ1n0
表面はこんがりときつね色に焼けているため齧るとさくっと耳に触りの良い音が聞こえてくるが、それに反して中はふっくらとしている。
かつ、もちもちの食感が損なわれていない。
サンドイッチを飲み込み、そこへミルクティーをひと啜り。
色々な味の混じった口の中が、一つの味一色に塗り替えられる。
14: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:10:56.47 ID:2maLLZ1n0
目の前に置かれたそれは、丸いデニッシュパンの中央に、ソフトクリームのアイス部分がでかでかと乗っている。
その横にさくらんぼがちょこんと居座っていて、何となく愛くるしい。
一緒に運ばれてきたシロップをかけていただく物のようだ。
15: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:13:12.44 ID:2maLLZ1n0
あずさ「何だかアイドルみたい、ふふっ」
そうこうしている内にアイスはどんどん溶けていく。
迎えがいつ来るかも分からないので、すぐにスプーンを持つ。
16: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:13:43.97 ID:2maLLZ1n0
これだけでも充分に美味しいのだが、シロップの甘みが美味さに拍車をかけている。
スプーンを置いてフォークに持ち替え、側面を使ってデニッシュを切っていく。
あずさ「あ〜むっ……ん!?」
17: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:14:35.31 ID:2maLLZ1n0
溶けたアイスがデニッシュに絡み、また違った一面を見せたり、最後の一口は流石にアイスに冷やされて冷たくなっていたが、それでも美味しさは変わらなかった。
あずさ「ふぅ〜、ごちそうさまでした」
18: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:16:55.25 ID:2maLLZ1n0
アレだけのボリュームでこのお値段は、かなりお得なのではないだろうか。
お金を払い、お釣りを受け取った所で、店で作っている小さな焼き菓子が目に入った。
一つ手に取って、購入することにする。
19: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:18:38.31 ID:2maLLZ1n0
入ってきた時と同じく軽快な音を響かせてお店を後にする。
迎えに来てくれた音無さんに、お礼代わりに今買った焼き菓子を手渡すと、とても喜んでくれた。
道には迷ってしまったが、お陰で満足のいく昼食を摂ることが出来た。
20: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:20:01.98 ID:2maLLZ1n0
終わりです。
先日ちょっと小腹が空いた時に喫茶店で食べたら思いの外ボリュームが多くて食べきるのが大変でした。
少しでもお腹が空かせられたら幸いです。
21: ◆sIPDGEqLDE[saga]
2014/07/31(木) 21:24:54.63 ID:2maLLZ1n0
「律子のグルメ」
「春香のグルメ」
「貴音のグルメ」
「響のグルメ」
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