過去ログ - とある幻想の一撃男(とある×ワンパンマン)
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3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/03(日) 05:06:47.25 ID:g4FKKuxko
「おい、俺からヤらせろよ。最近溜まってんだよ」
「ざけんなよ、最初に見つけたのは俺だろうが。てめーはケツの穴でもほじってろ」
「じゃあ俺口もーらい」
「お前またかよ。口なんか下手糞が咥えても気持ちよくねーべ?」
「バッカお前その下手糞さが余計に興奮するんだろうが」

 下品な話題で盛り上がり、不良達はげらげらと大声を上げて笑った。
 このように入り組んだ路地では“警備員”や“風紀委員”の目は届きづらい。
 それを分かっているからこそ、不良達はここまで大騒ぎ出来るのだ。その事実を察したからこそ、少女は諦めたように涙を流している。

「まあ心配すんなよ、無駄な抵抗をしなきゃあこっちだって優しくシてやるからよ」
 そう言って不良達が少女の制服を脱がそうと、彼女の肩に手を掛けた瞬間、宙から何かが降ってきた。
「うお!?」
 それは卵だった。十個五十円の特売品らしく、そんなラベルがパックには貼り付けてある。
 しかし、どの高さから落ちたのか卵の殻は割れるどころか粉々に砕けており、その中身が飛び出して不良の一人が卵塗れになる有様であった。
「誰だ!?」
 卵を浴びた不良が怒りに身を任せて叫び声を上げる。
 建物に囲まれたこの路地裏で、まさか卵をパックごとぶつけられるとは思ってもいなかった。
 不良の声に反応したかのように、その下手人が五階もある建物の屋上から飛び降りてきた。

 服装はどこにでもあるような半袖のカッターシャツとスラックスだ。買い物帰りなのか、両手には買い物袋が握られ、生活感あふれる姿とツンツンとした髪型が特徴的な、極々ありふれた高校生の姿をしている。
 しかし、不良達は警戒心を最大限に引き上げた。それも当然だろう。五階から飛び降りておいて平然としているなど、“能力者”でなければありえないのだから。
「……誰だ、テメェは!」
「俺か? 俺は……」
 突如現れたツンツン頭に対して、不良の一人が声を張り上げて威嚇するように問い質した。
 対する少年は、買い物袋をぶら下げながら、ボケッとした表情で返答する。

「趣味でヒーローをやってる者です、はい」

 空気が凍った。


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