269:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/09/03(水) 21:36:44.03 ID:PGH6O9glO
薬局のビニール袋を持ち、ふらふらと歩く。
時々足がもつれそうになるが、なんとかぎりぎり体勢を持ち直す、なんてことをもう何回も繰り返していた。これ本格的にやばいな…。
そう思った矢先に、足が再びもつれる。あれ、これやばくね。
270:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/09/03(水) 21:37:33.38 ID:PGH6O9glO
「おう…風邪だ。うつすと悪いし、じゃあな」
、
「…風邪ですか、先輩、家までおくりますよ。心配ですし、知り合いとして」
「……は?」
271:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/09/03(水) 21:38:16.82 ID:PGH6O9glO
「はいはい世界一可愛いよ。じゃ、俺は帰るから」
俺はそう言って踵をかえし、帰ろうとしたが、再び一色が俺の手を掴んだ。なんなのん。
「なんだ、まだなんかあんの?」
272:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/09/03(水) 21:39:13.27 ID:PGH6O9glO
どうやら一色の言葉から察するに、俺は一色に妹専用コマンドを発動してゲートオープン解放してしまったらしい。ちなみに解放したのは気持ち悪さ。
……どうしよう。いやまじで。
「お前、それはあれだよ、あれだから……その、すまん」
273:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/09/03(水) 21:40:01.79 ID:PGH6O9glO
「じゃあ、俺はいくから」
再びそう言うと、一色の手を離し、俺は家にむかって歩きだそうとしたのだが、足が進まない。それどころか、その場に座りこんでしまった。頭痛がひどくなり、視界がぼやけてきた。
「先輩。本当に不安だからおくりますよ」
274:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/09/03(水) 21:40:55.43 ID:PGH6O9glO
「じゃあ、先輩。わたし帰りますね」
玄関口で一色はそう言った。
正直、一色の提案は本当にたすかった。俺は家までの帰り道で3回ほど意識が朦朧とし、赤信号をなのに横断歩道を突っ切ろうとした。
275:注意、小町の視点で小町のセリフしかなし
2014/09/03(水) 21:42:20.53 ID:PGH6O9glO
ちょっとまって下さい。一色?さん!ああ、一色いろはさんですか、わざわざご丁寧にどうもすいません!
ちょっと話があるんですけど、いいですか?
…ああいや、違います、文句を言おうとかそういうものではなくて。いやむしろ、ありがたいです、わざわざうちの兄にために、申し訳ないです。
276:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/09/03(水) 21:42:50.92 ID:PGH6O9glO
…あ、お茶どうぞ。
いやー、しかし兄にはあまり、というか全くと言って、風邪の時に送ってくれる友達というものがいないので、驚きましたよ。
いや、特に話したいこと、というのは、無いんですが…。
277:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/09/03(水) 21:43:44.36 ID:PGH6O9glO
じゃあこれでどうでしょう!ズバリ、兄の事をどうおもってるか。
…あれ、顔赤くして、どうしたんですか?
ああいや、言いたくないのなら大丈夫ですよ、流石に無理に聞きだしたいわけでもありませんしね。
278:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/09/03(水) 21:44:28.59 ID:PGH6O9glO
……なるほど、あーわかりますよ、葉山先輩。結構有名ですから!
まあ未来の総武高生ですし、有る程度有名なことなら。はい、知ってます。
…あ、そうなんですよ、受かったんです。あ、いやいや、わざわざどうも。
279:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/09/03(水) 21:45:19.19 ID:PGH6O9glO
…………なるほど、それで今日とかも、ちょっとどきっとしちゃったと…。
…だから葉山先輩に対する好意に自信がない、むしろ兄に傾きつつある、と。
……ああいや、そんな軽い女とかは思いませんよ。
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