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2014/08/03(日) 22:19:30.74 ID:dMtqDtw/0
一月 十八日
……やっぱり同じ場所にいます。
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2014/08/03(日) 22:20:23.10 ID:dMtqDtw/0
また、別の人が詠んだ歌は、
『風に寄る 波の磯には うぐひすも 春もえ知らぬ 花のみぞ咲く』
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2014/08/03(日) 22:21:07.48 ID:dMtqDtw/0
これらの歌を、周りの人々が批評しています。
そこで、また別の人が歌を披露しました。しかし、その文字なんと37文字もあります。
人々は笑いを抑えきれずに噴出してしまい、歌を詠んだ人は大層機嫌を悪くしていました。
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2014/08/03(日) 22:21:41.69 ID:dMtqDtw/0
一月 十九日
相変わらず天候が悪い。
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2014/08/03(日) 22:22:36.26 ID:dMtqDtw/0
一月 二十日
天気が悪く、船を出しません。
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2014/08/03(日) 22:23:30.22 ID:dMtqDtw/0
二十日の夜に、月がでました。
ここは都と違って、月が海から出るのです。
昔々の阿部仲麻呂(あべのなかまろ)という人が唐の国に渡り、二十日の月を見て
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2014/08/03(日) 22:24:06.25 ID:dMtqDtw/0
また今日は、幸子さ……おっと、ある人がこんな歌を詠んでいました。
『都にて 山の端に見し 月なれど 波より出でて 波にこそ入れ』
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2014/08/03(日) 22:25:04.50 ID:dMtqDtw/0
一月 二十一日
ようやく天気が良くなり、港に停泊していた船が一斉に漕ぎ出していきました。
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2014/08/03(日) 22:26:08.84 ID:dMtqDtw/0
また、船君(ふなぎみ:船のオーナー)が海賊が出るという噂を聞いて、心配になったそうです。
しかし彼は、
「海賊に恐怖して、また海も恐ろしいものだから、髪が真っ白になってしまったよ。
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2014/08/03(日) 22:26:58.69 ID:dMtqDtw/0
一月 二十二日
次の港を目指して、船は進んでいきます。
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2014/08/03(日) 22:27:44.37 ID:dMtqDtw/0
また、今日は海が荒れており、打ち寄せる波が花のように見えます。
『波とのみ 一つに聞けど 色見れば 雪と花とに まがひけるかな』
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