過去ログ - 雪乃「LINE?」結衣「そう!みんなでやろうよ!」
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926: ◆itPh.0zEvU[saga]
2016/05/01(日) 20:59:06.50 ID:0Wnj0Qzk0
誰だよ何も起こらないだろうなんてフラグ建てたやつ。

昼休みの教室で俺は誰に向けるでもなくそんなことを思っていた。

というのも、なぜかF組に来ていた雪ノ下が、寝ていた俺の頬をぷにぷにしていたからだ。

俺は寝ていたから何も知らないというのに、目が覚めた瞬間クラスの注目の的だ。ぷにぷにされていたというのも雪ノ下の言動と周りのひそひそ話から推測したものにすぎない。ってか俺にひそひそ話が聞こえちゃダメだろ。もっとひそれよ。

雪乃「……起きてたの?」

八幡「今起きたんだよ」

雪乃「そ、そう……」

八幡「……ああ、悪い。寝てたからゴミ付いてたの気付かなかったわ。取ってくれたのか、サンキュな」

今の台詞だけクラスの全員に聞こえるよう少しだけ大きめに言った。

俺の改心の誤魔化しは意外と効いたらしく、大半の生徒は納得したように自分達の会話に戻っていく。……だが、雪ノ下はいるだけで視線を集めるようだ。まだチラチラとこっちを見ているやつもいる。

八幡「そうだ雪ノ下。今日のディスカッションについてちょうど意見をヒーリングしたかったんだ。やっぱりカスタマーサイドに立つにはお客様目線にならないと……」

頭の中にぽんぽん浮かんでくる単語を適当に口に出す。真面目な話をしていると分かったらしい周りのやつらは俺たちを視線から外し始める。

おそらく玉縄に感謝するのは人生でこれが最初で最後だろう。俺はそのタイミングを見逃さずに、雪ノ下の手をつかんで教室を出た。

とりあえず落ち着けるところに行きたい。だがさすがに昼休みの自販機前は人が多いだろう。となると……。

雪乃「ひ、比企谷君……どこに向かっているのかしら?」

八幡「俺のベストプレイスだ。人が全然来ないから落ち着いて話すにはちょうどいいんだよ」

雪乃「そう……えっと、比企谷君」

八幡「今度はなんだ?」

雪乃「そろそろ……手を……」

八幡「……悪い」

なんだこれは。最近俺からラブコメ臭がしまくっているんだが。

雪ノ下の方を見ないようにして歩き、ようやくいつものベストプレイスにたどり着く。

八幡「んで、なんの用だ?」

雪乃「今朝、自販機のところに行けなかったことを謝ろうと……」

八幡「別にお前が謝る必要はないだろ。むしろ俺が徹夜させちまったこと謝らなきゃならん」

雪乃「それこそあなたが謝ることではないでしょう。私が私の意思で起きていたのだからあなたには謝らせないわ」

八幡「謝らせないって……」

どんだけ強情なんだこいつは。謝罪すら許さないって俺もう何もできなくなるんだけど。


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